NECは12月5日から7日の3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)において、ITと通信ネットワーク関連の技術を広く紹介するイベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2007」を開催した。イベント2日目となる6日には「C&C 30周年記念シンポジウム」と題して、NECとNEC C&C財団共催のプログラムが行われた。

C&C - コミュニケーション技術とコンピュータ技術が融合する社会を目指して

"C&C宣言"とは、1977年に当時のNEC会長・小林宏治氏が「コミュニケーション技術とコンピュータ技術の融合」を意味する理念として提唱したものである。当時、小林氏は「21世紀のはじめには誰でも、いつでも、どこでも顔を見ながら話しができるようになる」という理想を示した。以来、NECは"C&C"の理念を実現するために、コンピュータ技術、通信技術、そしてその融合技術の高度化のための努力を続ける一方で、1985年にNEC C&C財団を設立。同財団では、"C&C"分野における功労者の顕彰と研究活動に対する助成を通して、世界における"C&C"の関連技術の進歩に貢献することを目的とした活動を続けてきた。

シンポジウムの冒頭には、NEC C&C財団の理事長でNEC代表取締役会長を務める佐々木元氏が登壇し、「"C&C宣言"が出されてから今年でちょうど30周年を迎える。小林氏が提唱した理念は、まさに現在のユビキタスネットワーク社会の到来を予見するものだと言える。今後は従来の情報通信システムを"人間の生活の豊かさは何か"という視点で見直し、"C&C"技術をベースに、人々の相互の理解と人間性の発揮のための技術を育成し、豊かな社会を具現することを目指したい」と豊富を述べた。