今年のIDFで、SkullTrailプラットフォームが1600MHz FSBで動作する「らしい」事は明らかにされた訳だが、そのSkullTrailがリリースされる前に1600MHz FSBに対応したCPUであるCore 2 Extreme QX9770と、これをサポートするIntel X48チップセットのサンプルが入手できた。そこでまずはその性能を簡単にご紹介したい。

1600MHz FSBに対応したYorkfieldコアのQX9770

まず最初にお断りしておきたいのは、現時点で、この製品はアナウンスもなされていないし、勿論流通もしていない。にも関わらず製品名が確定しているのは、なにしろCPU内部にそう記載されている(Photo01,02)からで、Naming Ruleを考えてもこれを疑う理由はない。

Photo01:CPU-Z 1.42で。以前のQX9650の際の結果と比較すると、CPU-ZのVersionが異なっているのでRevisionの比較はできないが、あらためてQX9650に掛けた結果はRevision C0。つまりコア自体はQX9650と同一のもので、動作クロックが3.2GHzということになる

Photo02:原稿執筆時点でのCrystal CPUIDのバージョンは4.13.2.402bであるが、ここではPenrynの倍率・電圧変更に対応したCrystalCPUID 4.14.1.403 Alpha4を使ってみた

細かいスペックは現時点では不明だが、Core 2 Extreme QX9650のTDPが130Wだから、これ以上になるのは確実なところ。価格も、現行のQX9650が$999であるし、これが急に値下げされるとは思えないから、これを超える価格付けになることも確実そうだ。このコアがSkullTrailに使えるとすれば、久々のDual CPUに対応した製品になるわけで、その分の上乗せはあっても不思議ではない。スペック的には同社のQuad-Core Xeon X5482と同一。こちらの価格が$1279だから、多分このあたりになるのだろう。

パッケージそのものは従来のLGA775をそのまま踏襲する。強いて言えば、ヒートスプレッダの上下が斜めに面取りされているのがちょっと特徴的だが、これが量産品にも適用されるのかどうかは不明だ。ちなみに評価キットに付属したCPUクーラーは、QX9650用のリテールクーラーと同じものであった(Photo04,05)。

Photo03:表面の刻印はES品のものなので、詳細は不明である。裏面のコンデンサ類の配置は、QX9650のそれ(写真左)と同一だった

Photo04:遂に直径12cmファンが搭載される。ちなみにヒートシンクはかなりやわらかいので、気をつけないとすぐ曲がってしまう

Photo05:底面には銅プレートが。どうでもいいが、そろそろこのヒートシンクの固定方法は止めて欲しいところだ