日常的な使い勝手を重視した「リアリンク」

画面周囲のフレームを大幅に薄くした独創的なスタイルや、同社の技術を結集して画質と音質を向上した三菱は、今冬一番の注目ブランドと言える。特に最新モデルの光沢パネル採用はとてもユニークで、一般的な液晶に比べて映像の輝きや艶がとても豊かになっている。人気メーカーに比べてやや地味な存在に映ってしまいがちだが、実力の点では十分に肩を並べている製品だ。

最新モデルで採用された「リアリンク」は、簡単操作に徹した内容になっており、レコーダーの使い勝手を一段と高めるワンタッチ操作が充実している。面白いのが放送中の番組を一時停止する「番組ポーズ」(写真6-1)。ちょっとした用事でテレビを離れる時などに便利な機能だ。ボタンを押すと同時に、レコーダーの録画が始まり、画面もレコーダー側の入力に切り替わるので、見た目は本当に放送が一時停止しているようになる。これは案外不思議な感覚だ。視聴後は自動的に番組が消去されるので、ムダな番組が増えてしまう心配もない。そして、視聴中の番組録画機能「一発録画」も備えている。もちろん電源ONやチャンネルの変更などもすべて自動。こちらは通常の録画なので、視聴後も番組が保存される。同じテレビ番組の録画でも、使い方に合わせて2つの動作を実現しているのはとてもユニーク。テレビの番組表からの録画予約時には、音声ガイドも行われるなど安心感もある(写真6-2)。まさにユーザー目線に立った機能だ。一般的なメニュー操作も行えるが、実用上ではほとんどメニュー操作をすることはないだろう。

写真6-1:「番組ポーズ」や「一発録画」ボタンをリモコンのパネル内に用意

写真6-2:音声アシスト機能付きの番組表

こんな人におすすめ

初心者におすすめなのは言うまでもないが、やりたいことを直感的に行ってくれるわかりやすさは、特にAV機器に苦手意識を持っている人にはありがたいと思う。対応するホームシアター機器がないなど、少々物足りない部分もあるが、この使い勝手の良さはそれを十分に補ってくれるものだと感じた。

主な「リアリンク」対応機器

写真6-3:三菱 リアル LCD-H40MZW75 市場価格 32万8,000円前後

写真6-4:三菱 楽レコ DVR-DV745 市場価格 9万4,800円