接続機器の多彩さではNo.1のレグザリンク

「HDMIリンク」機能では後発となる東芝だが、その利点を生かし、機能的にはかなり充実している。まずは対応する機器が非常に多い。レコーダーでは、同社のレコーダーの「ヴァルディア」シリーズをはじめ、最上位モデルのZシリーズでは、PC用のUSB HDDやLAN HDDにも対応する。DVDやHD DVDへのダビングをしたいなら「ヴァルディア」、番組を手軽に録画したいなら、比較的リーズナブルな外部HDDと自由に選べることが便利だ。そして、再生中の一時停止や早送りといった操作は、リモコンにボタンが用意されている(写真1-7)。メニュー操作などを経由せずに直接操作できるのも他社にはないメリットだ。また、ホームシアター機器の連係としては、ヤマハとオンキヨーのAVアンプやホームシアターシステムに対応している。

そして、同社のAVノートパソコン「コスミオ」との連係もユニーク。驚くべきことに、Windows Vistaの備えるAV機能のほとんどをテレビのリモコンで操作できてしまう。「コスミオ」での地デジ放送の録画はもちろん、パソコン内のHDDに蓄積した動画や音楽、静止画データの再生も可能。さらに、各種の動画配信サイトの再生も可能(写真1-8)。なお、操作を「コスミオ」に切り替えると、自動的にテレビの画質もパソコンに最適な画質へと切り替わり、より美しい映像を楽しめるようになっているなど、細かい点まで配慮されている。

写真1-1:リモコンの再生操作用のボタン

写真1-8:「コスミオ」での動画配信サイトの表示画面

こんな人におすすめ

外部HDDを使っている人や、テレビをパソコンのモニターとして兼用したい人には最適。接続可能な機器が多いぶん、すべてを使いこなすにはそれなりの知識が要求される側面もあるが、まずは同社の「ヴァルディア」との連係などから快適な操作性を体験し、将来的に接続機器を増やせばいいだろう。テレビを放送の視聴だけでなく、多彩に使いたい人にとってはベストと言えるモデルだ。

主な「レグザリンク」対応機器

写真1-9:東芝 レグザ 42Z3500 市場価格 26万8,000円前後

写真1-10:アイ・オー・データ機器 USB HDD HDC-U500/M 市場価格 2万2,800円前後

写真1-11:アイ・オー・データ機器 LAN HDD HDL-GX500R 市場価格 3万4,300円前後

写真1-12:東芝 ヴァルディア RD-A301 市場価格 12万8,000円前後

写真1-13:東芝 コスミオ G40/97D 市場価格 42万9,800円前後

写真1-14:ヤマハ デジタルサウンドプロジェクター YSP-LC4000 25万8,000円