【インタビュー】
総務省の「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」が今年6月に公表した「情報通信法(仮称)」の中間取りまとめ案。4回にわたる公開ヒアリングの中でさまざまな意見が出たが、中でもコンテンツ規制に関しては、表現の自由を重視する立場と、違法・有害情報への対策を優先させる立場との間で、意見が大きく異なった。今回は、違法・有害情報防止の最前線に立つ、インターネット協会副理事長でインターネット・ホットラインセンター長の国分明男氏に話を聞いた。
――インターネット協会で運営している、違法・有害情報の通報を受け付ける「インターネット・ホットラインセンター」の活動内容を教えてください。
インターネット・ホットラインセンターは、警察庁からの業務委託という形で、2006年6月に発足しました。当初は、常勤2人、非常勤4人の体制でスタートしたのですが、発足以来、当センターに通報があった違法・有害情報はなんと6万100件。「これでは人が足りない」ということになり、今年度から常勤7人、非常勤3人の10人体制で活動を行っています。
マスコミなどで認知度が高まったせいでしょうか、平日は1日に200~300件、週末には500~600件の通報があり、3連休明けなどは休日の通報がたまって、"恐怖"を感じるほどの数になっていることもあります。
我々は、これらの通報をまず、「違法」と「有害」に分類し、明らかに違法なものは、警察庁に通報します。通報を受けた警察庁では、対応を各都道府県警に振り分け、都道府県警が捜査をするかどうか判断します。我々は48時間以内に、警察庁から捜査に着手するなどの連絡がない場合は、プロバイダや掲示板管理者らに削除依頼を行います。ですが、同捜査上、削除依頼を「待ってくれ」という差し止め依頼が同庁から来る場合もあります。 有害情報に関しては、通信事業者や掲示板管理事業者らがユーザ側と契約した際に取り交わした契約約款などに基づく措置を同事業者らに依頼します。
――「違法」と「有害」の2種類に分ける際は、どのような基準があるのでしょうか?
違法情報は、「わいせつ物公然陳列」や「児童ポルノ公然陳列」、「売春防止法違反の広告」など、いわゆる「ピンク系」、また「規制薬物の広告」、「預貯金通帳などの譲渡の誘引」などが含まれます。
一方、有害情報については、情報自体から、けん銃の譲渡や児童ポルノの提供などの違法行為を直接的、かつ明示的に請負・仲介・誘引などをする行為をさします。また、人を自殺に誘引・勧誘する、いわゆる「自殺サイト」も有害情報にあたります。
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