――ファースト・アルバムの収録曲「牛乳 トイレットペーパー 海苔」は、もともと別のタイトルだったそうですが……。

二人「最初は『牛乳 サランラップ 海苔』っていう歌だったんですよね」

藤巻「それもホント実話だったんですよ。夜中にみんなで飲んでる時、友だちの携帯に入ったメールに『牛乳 サランラップ 海苔』とだけ書いてあったんですね」

藤岡「それをCD化するにあたって、まあ『紅白歌合戦』で歌うこともあるかもしれないなと思って」

藤巻「商品名である『サランラップ』は、止めて」

藤岡「そのへん、おやじは慎重ですから(笑)」

藤巻「いつ何時、『紅白』の依頼が来ても大丈夫なように」

藤岡「万全の備えを……(笑)」

「牛乳トイレットペーパー海苔」 作詞作曲: 藤岡藤巻

会社帰りのケータイに
女房からのメールが入った
あいさつも「コメント」も一切なく
書いてあるのは
「牛乳 トイレットペーパー 海苔」

最初の頃のメールには
「買って来てね」と書いてあった
もっと前は絵文字も入ってた
今では用件だけ
「牛乳 トイレットペーパー 海苔」

(以下略)

――「オヤジの心に灯った小さな火」なんかも……。

藤岡「あれは、まあ我々なんですけども。とある仕事関係の若い女性の方がいらっしゃる席で、ちょっと話してたら『わたし、年上にしか興味ないんです』って。『あ、そうなんだ。おじさんとか好きなの』『はい、好きなんです』って言われて、2人ともパッと顔が明るくなっちゃったんですよ。で、『いくつぐらいまで大丈夫なの?』『40歳でも全然平気です』って言われて、そしたら(藤巻氏を指さして)急に暗い顔になったのを見て、おやじの心の浮き沈みですか、それを書いて」

藤巻「妄想しちゃうんですよね」

藤岡「そういうことありますよね。初対面の女性を目の前にして、『ひょっとして、オレのこと好きなのかな』って妄想することありますでしょ」

「オヤジの心に灯った小さな火」 作詞作曲: 藤岡藤巻

特別美人じゃないけれど
派遣社員のマイちゃんは
たぶん私に惚れている

毎朝 お茶を持ってくるたびに
何故か にっこり笑うんだ

あれは 恋かも
恋するオンナのメッセージかも
オヤジの心に 灯った小さな火

(以下略)

ちなみにこの曲は、カントリー娘。の里田まいさんが参加したデュエット・バージョンとして「藤岡藤巻III」からシングルカットされ、「里田まい with 藤岡藤巻」名義で2007年5月23日に発売されている。

CD「オヤジの心に灯った小さな火」里田まい with 藤岡藤巻