ファイルメーカーから、「30の使いやすさのブレイクスルーを提供」とうたう新製品「FileMaker Pro 9」が発売されたのは、すでにお伝えしたとおりである。同社代表取締役社長である宮本高誠氏自らが、「意義深い節目となった」とする新製品4点について、同氏に直接うかがった。

ファイルメーカー代表取締役社長 宮本高誠氏

ビジネスチャンスを逃さないライブ接続

画期的なデータベースソフトとしてさらなる進化をとげた「FileMaker Pro 9」だが、中でもキーとなるのは「外部SQLデータソースとのライブ接続」機能である。

「柔軟なユーザーインタフェースを備えるFileMakerは、 個人ユーザーからグループユーザーまで、企業、官公庁、教育分野などで、幅広い層から支持されています。そのため、活用されている場面やその内容もユーザーによって大きく異なり、一概にどの機能が"おすすめ"とは言い難いのですが」としながらも、「外部SQLデータとのライブ接続が可能になったことは、企業ユーザーにとって大きな利点だといえます」と宮本社長は語る。「企業ユーザーの場合、たとえば、SQLデータベースに含まれる業務データを使用しているのは会社の中でも限られた人達でしかありません。しかし、大切なのは、戦力である第一線の社員に役立つ業務データを届けること。部署ごと、部門ごとの人々がローカルPCでSQLデータを実務に活用できていないのはもったいない状況だと言えます」と指摘する。

SQLデータとFileMakerの接続により、FileMakerのユーザーやグループは、MySQL、Oracle、Microsoft SQL Serverといった外部SQLデータベースの中にある会社のデータにリアルタイムに接続可能になったのだ。

「たとえば営業の受注処理をしたデータ。従来は、リアルタイムにアクセスできなかったので、SQLデータを自分のPCに取り出すのに時間がかかり、タイムラグが発生していました。日々刻々、変化するビジネスの現場で、リアルタイムで情報を扱えるようになれば、新規開拓のチャンスも逃さなくなるはずです。タイム・トゥ・マーケットの重要性を考えると、FileMakerをご使用になれば、生産性の効率に大きく貢献します」というのが宮本社長の見解だ。確かに、宝の宝庫である業務データを活用しない手はない。従来でもODBC(もしくはJDBC)の活用で、SQLデータに接続することは可能だったが、バッチ処理ができるのみでリタルタイムでの接続はできなかったのだ。

プログラマーいらずのサイト作成

今回、FileMakerの能力をさらに拡大するサーバソフトウェアである「FileMaker Server 9」と「FileMaker Server 9 Advanced」は、ゼロからの再設計を行い、初心者にも非常に扱いやすくなったという。インストールも20分ほどで完了でき、新たに簡単にデータベースをWeb公開できる「PHP Site Assistant」機能が備わるなど、革新的なグレードアップといえる。

「この機能により、PHP駆動型のWebサイトが素人でも簡単に作成できるようになりました。PHPは、データ駆動型Webページを作成する上で最も普及している言語ですが、習得するにはそれなりの時間が必要となります。ところがAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)のFileMaker API for PHPが、Server 9製品にビルトインされたことで、PHPのプログラミングを知らなくとも、ステップごとに質問に答えることで、誰でも手軽にPHPベースのWebページを作成していただけるようになったわけです。『PHP Site Assistant』機能は、プログラマーではない普通の人が、多忙なプログラマーの手を煩わせることなく、自分自身で "Webサイトを作成したい"、"データベースを共有したい"、"ビジネスに情報を戦力として活用したい"などの希望を叶えることができる機能です」と宮本社長は高く評価する。

また、「FileMaker Server 9 Advanced」を使用すれば、そのインスタントWeb公開機能により、ユーザーのデータベースソリューションをWebに公開でき、最大100ユーザーまで同時接続可能だという。