この時点で、作成したテンプレートにはドキュメントやスニペットなどの部品を埋め込むコードが書かれていないため、ドキュメントの本文が表示されることはありません。テンプレートには、スニペットやチャンク、またはドキュメントのタイトル、本文を含むテンプレート変数を埋め込むことができます。
テンプレートでは、「MODxタグ」と呼ばれる独自のタグを指定することで、その場に任意のスニペットや変数を埋め込むことができます。ドキュメントのIDやタイトル、説明文、本文といった情報は全てテンプレート変数に該当します。テンプレート変数は次のように指定することができます。
テンプレート変数タグ
[*テンプレート変数*]
例えば、ドキュメントのタイトルを埋め込むには [*pagetitle*] を、本文を埋め込むには [*content*] を指定します。ドキュメントが表示されるときにMODxタグで記述された [*変数名*] という部分は適切なテンプレート変数の値に置き換えてくれます。テンプレート変数は独自に追加することも可能ですが、ドキュメントは既定で多くの変数を用意しています。ドキュメントのテンプレート変数についてはMODxのドキュメントを参照してください。
スニペットをドキュメント内に追加するには、テンプレート変数とは異なるスニペット用のタグを使わなければなりません。
スニペットタグ
[[スニペット]]
スニペットを使うことで、任意のPHPコードを埋め込むことができます。
同様に、チャンクを埋め込むにはチャンク用のタグを使います。
チャンクタグ
{{チャンク}}
これらのMODxタグを使うことで、Webサイト全体のレイアウトや共通機能をテンプレートにまとめることができ、変更や組み替えも自由に行うことができます。
コード02
<html>
<head>
<title>[*pagetitle*]</title>
</head>
<body>
<h1>[*longtitle*]</h1>
<div>[*content*]</div>
</body>
</html>
コード02は、コード01のテンプレートに、MODxタグを用いてドキュメントのテンプレート変数を参照させています。図22は、このテンプレートでドキュメントを表示した結果です。例えば [*pagetitle*] タグの部分にはドキュメントのタイトルが、[*content*] タグの部分にはドキュメントの本文が組み込まれていることが確認できます。
図22の結果は、テンプレートが異なるだけで図16と同じドキュメントであることに注目してください。このように、テンプレートの仕組みによってコンテンツに手を加えることなくデザインを変更することができます。大量のドキュメントを管理しなければならない場合でも、テンプレートを利用することで柔軟に対応することができるでしょう。