さて、iPod touchにはもう1つ基板がある。Photo36でバッテリーの上にも色々パーツが載っているのが分かると思う。先程のPhoto39 / Photo40にあたる部分だ。こちらは表面(Photo62)、裏面(Photo63)ともにがっちりシールドが付いている。これをはがしてみると、それなりにチップが搭載されている(Photo64Photo65)。

Photo62: こちらが表(というか、裏というか、裏面パネルを外すと見える側)。左のコネクタはタッチパネルからの配線がつながる

Photo63: 裏面はこんな具合。配線もがっちりシールドされていた

Photo64: シールドをむくと、さらに子基板が

Photo65: こちらは狭い部分に2つもチップが搭載されている

まず表面の方だが、こちらは基板の上に基板を重ねるというちょっと面白い構造(Photo66Photo67)。搭載されているのは、MARVELLの88W8686だった。

Photo66: iPhoneではチップ単位の供給だったが、iPod touchではモジュール単位の供給になったのだろうか?

Photo67: あいかわらず光の加減を調整しないと印字が読めない。チップそのものはiPhoneと同じ

そして裏面だが(Photo68)、左はこれまたAppleのロゴ入りのカスタムチップである。343S0444だが、これは場所から考えるとTouchScreenのコントローラではないかと思う。iPhoneでも343S0402というチップが液晶パネルのすぐそばに配されており、これがBroadcomのBCM5973AというタッチパネルのコントローラであることがiSupplyの調査で分かっている。型番からいえば、恐らくこれも同種のものであると思われる。一方、右はTIのMAX3238Eのようだ。こちらはRS232Cのトランシーバで、左の343S0444に接続され、本体とRS-232C経由で接続して接触情報を伝えるのだと思われる。

Photo68: iPhoneの時は、これをパッキングしたモジュールを分解できず、レポートは入れていない。ちなみにMAX3238Eは通常販売されているのは28pinのTSOPだが、32pinのQFNパッケージがサンプルで用意されており、恐らくこれであると思われる。ちなみにこのシリーズ、元はBB(BarBrown)の製品ラインナップだった模様だ