では分解を……の前に、折角なので試してみたのが「touchFree」。要するにiPod touchのプロテクト解除を行うHack Kitである。iPhoneへの同様のトライは「【ハウツー】「iPod touch」に備える! iPhoneにネイティブアプリをインストール」でも紹介されているが、そのiPod touch版という訳だ。

ちなみに注意事項。このjailbreak、失敗した場合元に戻らなくなる可能性もある。というか、先日筆者と一緒にサンフランシスコに行った編集部K氏。Apple Storeで(iPod touchのフライング発売が始まっている時期だというのにわざわざ)iPhoneを購入して日本に持ち帰り、hackingして遊んでいたら本当にiTunesでも元に戻せなくなってしまったそうである。

本稿の場合、この後「分解」という元に戻せないことを前提とした作業が控えているので気軽にやったが、同じことをやって3万6,800円(8GBモデルのアップルストア価格。16GBモデルだと4万8,800円)がゴミになっても責任は取れないのでそのつもりで。

さて、以下の作業はWindows XP日本語版の上でを前提としている。

手順1

まずtouchfree-setup.exeを入手する。URLはあえて明示しないが、検索エンジンで簡単に探せるはずだ。

手順2

touchfree-setup.exeを起動する(Photo17Photo20)。ちなみにtouchfreeの起動には.NET Framework 3.0以上が必要である。

Photo17: 普通にInstall Wizardが立ち上がる。バージョンは0.6だった

Photo18: 基本はSSH / SFTP / Installer.app / Trip1Pogostick / SummerBoardをインストールするだけ。SummerBoardが後で問題になることはこの時点では分かっていなかった

Photo19: インストール場所の指定。後で作業が必要になるので、ディレクトリを覚えておく必要がある

Photo20: インストール作業自体は割と簡単に終了する

手順3

iTunesに附属するiTunesMobileDevice.dllを、touchFreeのインストールディレクトリにコピーする(Photo21)。

Photo21: iTunesの当該DLLは通常C:\Program Files\Common Files\Apple\Mobile Device Support\binの下に置かれている(Windows XPの場合)。ちなみにtouchFreeにもiTunesMobileDevice.dllは含まれていたが、念のためにtouchFreeに含まれているものは名前を変えて、改めてコピーし直した。ただ後でMD5 / SHA1 / CRC-32のハッシュを比較したところ同一だったので、この手順は不要かもしれない

手順4

iTunesを終了させる。ついでにタスクマネージャでプロセス表示を行い、iTunesHelper.exeを終了させる(他に、iPodService.exeも終了させた方がいいという話もあるが、筆者は終了させずに作業した)。

手順5

iPod touch上でSafariを起動し、「http://jailbreak.toc2rta.com/」をアクセスする(Photo22)。

Photo22: iPhoneやiPod touchのキーボードに慣れるまで、このURLを打ち込むのが一苦労だったりする。ちなみにここにアクセスすると、Safariはクラッシュする。なお、これを行うためにはiPod touchがWi-Fi経由でインターネットに接続できる環境が必要になるので注意

手順6

Safariがクラッシュしたら、touchFreeのディレクトリにあるtouchFreeGui.exeを起動する。ちなみにこの時点でiPod touchをUSBで接続しておくことが必須。起動後は、画面の指示に従って進行するだけである(Photo23Photo29)。

Photo23: これは単なるWelcome画面。素直に"[Continue to Preparation]ボタンを押すだけ"

Photo24: iPod touchのFirmwareが1.1.1であることの確認。日本語Windowsという時点でこの条件はクリアされているので、これも次へ

Photo25: Safariが当該アドレスをアクセスしてクラッシュしたことの確認。手順5のSafariのクラッシュが終わっていれば、これも次へ

Photo26: ここはしばらく時間がかかる。iPod touchのフラッシュの内容を読み取って変更を加えている。これが終わったら、iPod touchの電源ボタン長押し→Power Downの表示を待ってPower Downを実施→電源が切れたら、改めてiPod touchを起動してから、[Click here after the iPod has]ボタンをクリック

Photo27: Step 3もStep 2と同様。コピーが終わってこの表示が出たら、やはりiPod touchを電源オフ→電源オン

Photo28: Step 4も同様

Photo29: これで作業は終了である。もう1度再起動がかかるはず