【レビュー】

キヤノン EOS 40D 実写インプレッション

1 ミドルレンジを支える戦略モデル

 
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キヤノンからミドルレンジのデジタル一眼レフ「EOS 40D」が発売された。ハイアマ層を狙うべく、渡辺謙氏をイメージキャラクターに採用した戦略モデルだ。マイコミジャーナル価格情報によると、EOS 40Dボディ単体で約15万7,000円、 「EF-S18-55 ISレンズキット」が約16万4,000円、「EF-S17-85 IS Uレンズキット」が約19万円といったところ(いずれも平均価格、9月22日現在)。このEOS 40Dをチェックしてみよう。

まさに戦略的な価格設定

EOS 40Dは1010万画素の解像度と、最高6.5コマ/秒の高速連写を特長としたデジタル一眼レフ。上にはフルサイズ撮像素子の「EOS 5D」、下にはエントリー向けの「EOS Kiss Digital X(以降Kiss X)」が存在する、まさにミドルレンジモデルだ。しかしEOS 40Dの位置づけは、キヤノンのラインアップのなかだけでは語れない。いうまでもなく、デジタル一眼レフのシェア1位(2007年上半期)であるニコンとの関係だ。

旧モデルを別にすると、キヤノンの一眼レフは5モデル。Mark III系のプロ機が2モデルあるので、一般向けには約7万円のKiss X、約16万円のEOS 40D、約32万円のEOS 5Dというラインアップになる。対してニコンはD200やD2系を除くと、下からD40、D40x、D80、D300、D3という5モデルになる。モデル数はキヤノンと同じだが、ニコンはD80以下、10万円以下の市場に3モデルも投入しているが、その上は23万円程度が予想されるD300となり、少しラインナップの間隔が開く。キヤノンのEOS 40Dは、この間にすっぽりはまってしまうのだ。D80はもちろん、場合によってはD300とも戦うことになる。これでEOS 40Dの重要さがよくわかる。

下に簡単な比較表を載せたが、キヤノンとニコンのラインナップは、価格と性能が完全に競合するのはKiss XとD40xぐらいで、互い違いのラインナップになっている。申し合わせたわけではないだろうが、うまくでき上がったものだ。キヤノンとニコンのどちらに軍配が上がるかは年末商戦を待たなければならないが、とても興味深い。

キヤノンとニコンのデジタル一眼レフのラインアップ。EOS 40Dは強力なライバルを相手にしなければならない

手慣れた感じさえ受ける、オーソドックスなスタイル

背面。大型3.0型モニターのため、ボタン類は上下に追いやられた

上面。右肩に表示パネル、左肩にモードダイヤルを装備

側面。CFカードスロットカバーや電池室ふたなどにはシーリングが施された

左側の端子類。ストロボ端子なども完備する

バッテリーはEOS 30Dと共通

CMOSセンサー。解像度は有効1010万画素

ゴミ取り機構やライブビューを搭載して今風に

EOS 40Dのアウトラインを見てみよう。解像度は1010万画素。もちろんキヤノン得意のCMOSだ。画素数だけでなく、撮像素子のサイズもKiss Xと同じ22.2×14.8mmとなり、EOS 30D(820万画素)の22.5×15.0mmよりほんの少し小さくなった。しかし画角換算の1.6倍が変わるほどではない。

連写速度は秒6.5コマ。これはJPEGはもちろん、RAWでも変わらない。ただし連続撮影枚数は、JPEG(ラージ+ファイン)が約75枚なのに対し、RAWでは約17枚、RAW+JPEGでは約14枚となる。またサイズの小さなsRAWも選択できる。

性能面ではオートフォーカスセンサーの進化が目を引く。全9点測距は前モデルのEOS 30Dと同じだが、すべてクロスセンサーになった点が新しい(EOS 30Dは中央のみクロス)。加えて、使用頻度の高い中央測距点には、EOS初のF2.8光束対応・縦横線検知センサーを採用した。AFモードは合焦後ピントを固定する「ワンショットAF」、ピントを追い続ける「AIサーボAF」、両者を自動で切り換える「AIフォーカス」の3モードだ。

Kiss X、プロ機のMark III系に続いて、ゴミ取り機構も搭載した。センサー部最前面のローパスフィルターを超音波で振動させ、ゴミやホコリをふるい落とすセルフクリーニング機構を中心に、シャッターユニットなどにゴミが発生しづらい部材を使用するなど、総合的なゴミ対策が施されている。

そして液晶モニターをファインダーとして使えるライブビューが搭載された。Mark IIIではマニュアルフォーカスのみだったが、EOS 40Dではオートフォーカスも可能。このライブビューについては後ほど取り上げたい。

キヤノンのホームページにはEOS 30DやKiss Xとの比較表が掲載されている。従来機との違いを見るにはこれが手っ取り早い。

CMOSセンサー単体。解像度、サイズはKissXと同じ

DIGIC IIIチップとその基板

AFセンサー。横位置センサーはあえて千鳥配置になっている

AFユニット

ゴミをふるい落とすセルフクリーニングセンサーユニット

セルフクリーニングセンサーユニットの構成

EOS 40D透視図。前面

EOS 40D透視図。背面

レンズやオプションも強化

EOS 40D発表と併せて、低価格手ブレ補正レンズ2本(EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS、EF-S55-250mm F4-5.6 IS)と14mm単焦点レンズ(EF14mm F2.8L II USM)が発表された。しかしいずれも今回は間に合わず、従来からのEF-S17-85mm F4-5.6 IS USMで試撮した。あしからず。

オプションの縦位置グリップ(バッテリーグリップ)として、新たに「BGM-E2N」が用意された。従来の「BGM-E2」よりもシーリングが強化され、防塵・防滴性が向上したという。また、BGM-E2NとBGM-E2は互換性があり、どちらでも使用できる。

ワイヤレストランスミッター「WFT-E3」も縦位置グリップとして使用できる。これは無線LANはもちろん、有線LANやUSBでの接続、さらにGPS機器の接続も可能。少々高いが(実売9万円前後)、仕事で使う際には強力な味方になってくれるはずだ。

新しいEF-S18-55mm F3.5-5.6 IS。EOS 40Dとのセット販売も行なわれる

EF-S55-250mm F4-5.6 IS。EF-S18-55mmとセットで使うとバランスがいい

縦位置グリップ(バッテリーグリップ)「BG-E2N」。従来のBG-E2も使える

BG-E2NをEOS 40Dにセットした状態

ワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E3」の前面と背面

「WFT-E3」の側面には、LANとUSBの端子が付いている

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インデックス

目次
(1) ミドルレンジを支える戦略モデル
(2) 誰でも使いやすい定番操作
(3) ライブビュー:EOS 40Dで採用=業界標準化か?
(4) 最強のオートフォーカスと低ノイズ
(5) EOS 30Dより少しオトナになった画質
(6) 技術を極めて自然になる

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