「Launcher」でインストールされているネイティブアプリケーションの一覧。起動するには対象アプリケーションをタップするだけだ

iPhoneの中身を把握するには、そのファイルシステムの中を覗き込む必要があるだろう。Installer.appでインストール可能なネイティブアプリケーションの中には、ターミナルソフトも含まれている。このターミナルソフトを使い、iPhoneの奥深くに潜ってみるのもいいだろう。

ターミナルソフトをインストールするには、「System」カテゴリの「BSD Subsystem」の導入が必須だ。これはiPhone用のUNIXツールが集められたもので、サイズも6.6MBとかなり大きい。まずはこれを先にインストールしておこう。

次にターミナルソフトの導入へと進むわけだが、現在提供されているものには、「Mobile Terminal」と「Term-vt100」の2つがある。

Mobile Terminalは、プログラムサイズが約20KBとコンパクトで、手軽に使用できるターミナルソフトだ。一方、Term-vt100は、約100KBとサイズが大きいが、[Tab]キーによる補完などが使用できるなど、多機能で使い勝手がいい。どちらもそれほど大きなサイズではないので、2つとも導入して状況に応じて使い分けるのもいいだろう。

「Mobile Terminal」の画面。ターミナル画面とソフトウェアキーボードが表示される

「Mobile Terminal」のターミナル画面部分をタップすると、ソフトウェアキーボードの表示が消え、ターミナルが全画面表示となる。もう1度画面をタップすると、再びソフトウェアキーボードが表示される

「Term-vt100」

Term-vt100では、ソフトウェアキーボードで入力できない特殊文字のために、少々ユニークな入力方法が用意されている。液晶画面上でタップ & ホールドすると、円環状の入力画面が表示され、指を入力したい特殊文字の方向に滑らせることで、その文字を入力する仕組みだ。

たとえば、シェルのコマンドやファイル名の補完で多用される[Tab]キーを入力する場合、画面上でタップ & ホールドし、リング上の入力画面が表示されたら、左ナナメ下方向に向かって指を滑らせることになる。最初は戸惑うかもしれないが、いったん慣れてしまうと、この入力方法はとても使いやすい。

「Term-vt100」の画面。「Mobile Terminal」と同じく、ターミナル画面とソフトウェアキーボードが表示される

「Mobile Terminal」と同じく、ターミナル画面をタップすることで、ソフトウェアキーボードの表示をトグルさせられる

「Term-vt100」の特殊文字入力画面。ターミナル画面をタップ & ホールドすると、リング上の入力画面が表示される。入力したい特殊文字の方向に、指を滑らせるだけで入力できる