【レポート】

差別化の鍵はアクセサビリティ? - ガイドライン準拠のjQueryプラグイン登場

    後藤大地  [2007/09/05]

    高齢者でも扱いやすいWeb UIを実現するためのガイドラインに、1999年5月5日(フランス時間)に勧告として公開された「Web Content Accessibility Guidelines 1.0」がある。日本では2004年にほぼ同ガイドラインに対応するJIS規格が交付されている。すでに同ガイドラインが登場してから8年が過ぎたわけだが、同ガイドラインに沿ったWebサイトはあまり登場していないというのが現状のようだ。ちなみに同ガイドラインの次期バージョンとなる「Web Content Accessibility Guidelines 2.0」が現在Working Draftのフェーズにある。

    ここでは同ガイドラインに絡んで、Brian Reindel氏が8月30日(米国時間)に公開したAccessible News Sliderの最新版である「Accessible News Slider 1.3」を紹介する。Accessible News SliderはJavaScriptで開発されたAjaxフレームワーク「jQuery」に対するプラグイン。Web Content Accessibility Guidelines 1.0を考慮して開発されたという特徴がある。スライドさせて要素を表示させるUIコンポーネントだ。

    Accessible News Slider動作デモ - 左右の矢印アイコンで表示する内容がスライドする

    中央のView Allをクリックすることで4つのアイテムが展開されたところ

    上部のView Allをクリックすることで7つのアイテムすべてが展開されたところ

    Accessible News Slider 1.3はjQuery 1.1.3に対応しているほか、IE 6以上、Firefox 1.5以上、Opera 9以上、Mac Safari 2以上に対応している。プラグインとして提供されているため、Accessible News Slider自身は圧縮スタイルで2KBしかないという特徴もある。

    jQueryはもともとPrototypeに影響を受けて開発がはじまったJavaScript Ajaxフレームワーク。整理されたAPI体系で軽量高速という特徴がある、人気のAjaxアプリケーションフレームワークのひとつだ。最近ではこうしたコンポーネントを組み合わせてAjaxアプリケーションを開発することが多い。Accessible News SliderはWeb Content Accessibility Guidelines 1.0を意識した数少ないコンポーネントだが、こうしたコンポーネントが増えてくることで同ガイドラインに対応したWebサイトの構築は今よりも簡単になるだろう。

    Web利用のコモディティ化に伴い、このようなアクセサビリティに対応したコンポーネントを豊富に用意しているということが差別化要因の1つになってくる可能性があり、その点でAccessible News Sliderは興味深い。今後、UI系のコンポーネントは機能のみならずアクセサビリティも検討対象として扱われるようになる可能性がある。関係者はそのあたりも留意しておくとよいだろう。

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