【インタビュー】

『マッハGoGoGo』放送開始40周年記念企画 - メカニックデザインを担当した中村光毅氏に直撃

8 自分の描いた背景を見ていると苦しい

    木全直弘  [2007/08/24]

    ――世界、空間を創造するっていうことなんでしょうか。

    「そうですね。空間を作るっていうこともそうだけれども、画面は絶えず90%ぐらいはいつも背景で埋められてるわけですから(笑)。そこをどうやって埋めようか? という小躍りするおもしろさみたいなものはありますよね。あくまでも裏方なんですけども、裏方なりのおもしろさはありますよ」

    ――できあがった作品をご覧になったときに、ご自分の描いた背景の上でキャラクターなりメカなりが動いてるときって、どうお感じになってらっしゃいますか。

    「これは、とっても苦しいんですね(笑)」

    ――えっ、苦しいんですか?

    「はい(笑)。100%うまくいってるものっていうのはなくて、やっぱり時間に追われたりするもんですから。こうしたいと思うのをやむなく手を止めて、撮影に回したりしちゃうみたいなこともやりますから、後悔だらけなんですね。観るのがとっても苦しいっていう、ガマの油じゃないけども鏡を前にしてダラダラ汗をかくっていうのは、今でもそうです。だから自分の描いたものや作品を観ると、いつも手ぬぐいを絞るぐらいの(汗をかく)感じで観てますね、動画を観てるようで実は観ていなくて、やっぱり後ろ=背景ばっかり観てるんです。動画の動きとか一切観ないで背景ばっかり観て、どこが違うとかっていうのを観ていますから、ホント職業病ですね」

    ――今、手がけられてる作品は、どのようなものでしょうか。

    「今、日本アニメーションさんの『世界名作劇場』っていうのが、また動き出してまして、その『レ・ミゼラブル 少女コゼット』ですね。もう、お話が半分ぐらいまで進みまして、だいたい12月ごろに制作が終わると思うんですけれども」

    ――最新作も現役でお描きになってらっしゃる?

    「ええ。ただ、そろそろ若い方に……実際、そうしかけてるんですけども、デザインとかを全部任せて隠居したいなって正直思ってますね(笑)。やっぱり今のアニメーションのレベルからすると、もう私らはかなり古いという感覚が自分なりにありますので、そういう意味では若い方々に次の世代を任せながら少しずつ離れていきたいな、という(笑)。そういうふうには考えてますね。できれば月並みですけども、私はなにか違うものを探して、そっちを勉強したいなっていうのはあります。なにをするかっていうのは、まだ漠然としているんですけれど。それができるようになったら、とは思っています。体も相当無理がきかなくなりましたから(笑)」

    ――本日はお忙しい中、ありがとうございました。

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