【レポート】
SIGGRAPHでは、毎年、OpenGLについてのロードマップが発表されるのが慣例となっている。
SIGGRAPH期間中にKhronosグループの活動方針を報告するセッションが行われ、ここで、ここ一年の短期的な予定から、数年先までの長期的な展望までのOpenGLやその関連APIの進化の方針が公開された。
本稿では、このセッションの内容をまとめると共に、後に筆者が行ったKhronosグループのチェアマン、Neil Trevett氏とのインタビューの内容を反映し、OpenGLを取り巻く環境の動向についてレポートしたいとおもう。
最初に、Khronosグループについて簡単な紹介をしておこう。
Khronosグループは、OpenGLをはじめとしたオープンプラットフォームのグラフィックス関連APIの規格を策定、統括する団体だ。参加企業はAMD(ATI)やNVIDIAといったグラフィックスチップメーカーはもちろんのこと、電機メーカー、携帯電話メーカー、半導体メーカーなど、多様な企業が名を連ねており、2007年では、100社以上が参加している強力な団体となっている。
もともとは携帯電話向けのOpenGLの規格策定団体としてスタートしたKhronosグループだが、参加企業が増え、なおかつ、こうした知識の業界全体への透過的な普及を望む声が後ろ盾となり、2006年にはついに、本家OpenGLの規格策定団体だった「OpenGL ARB」をKhronosグループへ吸収させるというような逆転現象までが起きるまでに成長を遂げている。
PC業界的には、標準グラフィックスAPIといえばDirectXのグラフィックサブシステムであるDirect3Dが世界規格的なイメージがあるが、実はDirect3Dはマイクロソフト、Windows関連環境専用のAPIであるため、それ以外のワークステーション、Macといった非マイクロソフト系コンピュータや、携帯電話、カーナビなどの組み込み機器ではOpenGLの方が標準規格と捉えられている。
今年のKhronosに加盟したメンバー企業でビッグネームといえば「ソフトバンク・モバイル」だ。ソフトバンク・モバイルは、今回のKhronos加盟の大きな理由として、同社が開発を進めている携帯電話向けのメディアエンジンのプログラミングAPIとして、Khronosグループが規格策定を進めている「OpenKODE」を正式採用したことを挙げており、これも業界動向として注目を集めている。
Khronosグループが現在規格を策定しているAPIは図の通り。ここからは、それぞれの今年以降の動向を順番に解説していくことにする。
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