【レビュー】
レノボ・ジャパンの人気B5モバイルノート「ThinkPad X61/X61s」のバリエーションモデルとして、KDDIの通信モジュールを内蔵したモデルが登場した。国内の携帯電話キャリアの通信モジュールを内蔵したノートPCは、以前はDDIポケット(当時)のPHSを内蔵したモデルは存在したが、3Gキャリアとしては初めてのモデルだ。通信モジュールもCDMA 1X WINに対応するため、通信速度は下り最大2.4Mbps、上り最大144kbpsでの通信が可能だ。ここでは通信モジュール内蔵のThinkPad X61について、通信機能を中心にレビューしてみたい。
新しいThinkPad X61に搭載されているのはKDDIのWIN通信モジュール「KCMP」(京セラ製)。PCI Express Mini Card規格を採用した新しいモジュールで、X61にあらかじめ内蔵し、アンテナを液晶の額縁に埋め込む形で搭載されている。
通常、ノートPCを使って出先でネット接続しようとした場合、無線LANを使うか携帯電話(PHS含む)を利用することになるが、ノートPCに内蔵されている無線LANとは異なり、携帯電話ではケーブルでPCとつなぐか、カード型の端末を使う。
この場合、ノートPCの限られたUSBポートやCFまたはPCカードスロットが埋まってしまうし、いちいち携帯電話を取り出してケーブルをつないで、さらにPCにもつないで……といった作業が必要になる。カード型ならともかく、ケーブル接続の場合はさらに携帯電話側の電池がなくなってしまう懸念もある。
これに対して今回の内蔵型の場合、ポートやスロットは埋まらないし、いちいち接続する手間も省ける。レノボによれば、開発段階で内蔵したため、消費電力の面でも最適化を行い、単純に携帯電話を接続するよりもPCのバッテリの持ちはよくなっているそうだ。
携帯電話を別途接続したりカード型端末を使う場合、接続時に本体から大きく出っ張ってしまい、接続したままバッグにしまう、というのはなかなか難しいが、今回のX61は大きな出っ張りがないため、ネット接続し、そのまますぐにノートPCを閉じてバッグの中にしまうことができる。ネット接続のためにいちいち携帯電話をつなぐ手間、さらにつないだ携帯電話を取り外す手間を考えると、ノートPCを開けばすぐにネット接続、そのまますぐにしまえる気楽さは、一度使うと手放せなくなる。
このあたりの便利さは、公衆無線LANを使っている人ならばよく分かるだろう。ところが公衆無線LANの場合、カフェや駅、空港など、そもそも接続できる場所が限られているし、どこでネット接続ができるかも分かりづらい。公衆無線LANを使える場所を見つけても、契約している業者とは別の回線だったら、結局使えないなんてこともあるだろう。
しかし、X61に内蔵されているのはau携帯電話のため、カフェなどの屋内、地下街、新幹線など、たいていの場所で利用できる。実際に利用してみても、手持ちのau携帯電話と比べて特に接続可能エリアに遜色があるようには感じられなかった。
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