6月29日、アメリカ全土で発売が開始されたiPhone。マイコミジャーナルでもYamashita氏のレポートや、末岡氏のレポート丸山氏のレポートなどなどが掲載された。

世間でも、発売後数時間で分解レポートが出たり、早速原価推定が行われたり、iPhoneのアクティベーション回避策が発表されたり、ミキサーで粉砕されたりと、大変なことになっているわけであるが、筆者の手元にもなぜか届いた。それも「分解レポートをお願いします」のただし書き付き。

いや、折角だし正常動作しているうちに、上述のアクティベーション回避を試してみようと思ったのだが、編集部から届いたメールには「別途iPhoneの分解写真を押さえる必要があり、いったん分解させていただいております。ねじ類は取り外した状態で組み立て直してありますため、正常に画面表示が行われない状態となっております。」おーい。「また、非常に申し訳ないのですが、本体とバッテリーを結ぶ内部ケーブルを断線しております」。だめじゃん。というわけで、分解するしかなくなってしまった。

小さなメインボード

さて、気を取り直して分解してみることにする。本体上面のSIMカードスロットからSIMを抜いた上で、裏蓋を引っ張りあけるとこんな具合になる(Photo01)。

Photo01: ネジ類はすでに外れているが、実際はここかしこにネジが留まっていたはず

本体部と電池パックを抜くと、直ぐに液晶の裏板が見えるという、意外にシンプルな構成だ(Photo02)。

Photo02: 本体左上に見えているのはカメラユニット、その下に液晶のドライバが収まっている。これを繋ぐのがフラットコネクタでないのがちょっと面白い。特にカメラユニットがメインボードと一体になってないのは、衝撃対策だろうか?

バッテリー(Photo03)はリチウムポリマーで3.7V供給品。内部にはサーミスタがあり、温度管理は行っているようだが、複雑なコントローラは入っておらず、Smart Batteryというところまで行っていないようだ。

Photo03: 寸法は52mm×40mm×6mm、重量は25g(いずれも実測値)だった

Photo03の上にもちょろっと出ているが、3本の線(恐らく+、-と温度センサー)がメインボードに直付けされており、制御回路は本体側に搭載されていると思われる。電池の容量は不明だが、重量を考えると2Ahあるかどうか微妙なところ。おそらく最大でも6Wh程度ではないかと想像される。