運転免許と違反

交通ルールを知らない人や運転に必要な知識や技能をもたない人が自動車を運転することはとても危険で、他人を傷つけたり、尊い命を奪ったりすることに繋がります。ですから、運転の適正と運転に必要な知識と技能を身につけている人にだけ運転を許可され、公安委員会から運転免許が渡されます。

しかし「道路交通法」に反した運転を行なったことが明らかになった場合は、何らかの罰則を受けなければなりません。違反の危険度により多くの種類がありますが、免許の停止を始め、事故で相手を死亡させたような場合は交通刑務所への服役など、重い処罰が課せられることもあります。

刑事処分と行政処分

交通違反に対する処分は大きくふたつに分かれます。ひとつは反則金(科料)や罰金、懲役などの「刑事処分」で、基本的には裁判所が処分を決定します(すべて裁判所で判決を受けるわけではない)。

もうひとつが行政処分です。これは道路交通の危険を阻止するために、免許を発行した公安委員会が行う処分です。違反にはそれぞれの危険度に応じて点数が付けられており、その違反点数の累積が一定基準を超えると、違反者講習の受講や一定期間の免許停止処分(免停)、免許取消処分などが課せられます。つまり危険な運転者は、安全運転について再度教育したり、運転を停止させたりすることで道路交通の安全を図るわけです。