最後にEmbeddedである。一昨年は、バスライセンスの関係でPentium MなどをベースにしたEmbedded製品が出せないなんて悲痛な話が出ていたが、このあたりはクリアになった模様で今年は全面的にこれを進める方向性を打ち出してきた(Photo13)。

Photo13:チップセット自体はすでに量産中の枯れたものを使うから、初期投資も低く抑えられて良い事尽くめ、ということだろう。

その一方でAMD向けだが、Geode NX向けに関しては今後の開発は一切行わないことが明らかにされた(Photo14)。これは「Geode NXに関しては、すでに十分な顧客がついており、しかも製品寿命が長いから、これ以上開発を行わなくても長期間販売が可能である」とした。もうひとつ裏の事情を言えば、AMDはGeodeの製品ラインナップを2008年から2009年のタイムフレームで全面的に刷新する(新コアはBobcatというコード名だと、Henri Richard氏が明らかにした。これはまた別記事で)ため、ここで新製品を投入しても旬の期間が短い、ということもあるようだ。

Photo14:グラフィックにXGIのVolariが出てくるところがなんとも…。ちなみにVolariは他にも意外なところで発見しており、ちゃんとEmbedded向けに確たるシェアを築きつつあるようだ。

その代わり、ということで現在SiSが力を入れているのがK8向けのSolution(Photo15)。特にSiS761GXが一押しだそうである。特にHome Media Server(Photo16)向けはかなり有望だそうで、Mini-DTXとかMini-ITXへの採用例が増えつつあるそうだ(Photo17)

Photo15:やはりグラフィックを統合し、しかも消費電力が低いというのがキーワードな様だ。

Photo16:高機能メディアサーバとなると、性能云々もさることながらソフトの移植性も問題であり、結果としてx86が動き、高性能・低消費電力ということでSempronなどを使うのが好ましく、これに最適なのがSiS761GXのSolutionということらしい。

Photo17:このリファレンスボード、製造はGIGABYTEだそうである。

こうした影で、遂にSiS550シリーズは製品自体Disconになってしまったとの事。これで遂にRise m7Pの系列は命脈を絶たれたか…と思ったのだが、意外なところで意外なものを発見したので、これに関しては別にレポートをお届けする。