消費電力

消費電力は筆者手持ちの「ワットチェッカー」で計測した。システムでのピークは、Radeon HD 2900 XTが340W、Radeon X1950 XTXが280W、GeForce 8800 GTXが330Wという結果となった。今回の計測ではRadeon X1950 XTXと比較して60Wほど上がっている結果。ここは従来のRadeonからのアップグレード時に注意しなければならないだろう。目安としては、GeForce 8800 GTXが動作するのと同じくらいの容量といったところだろうか。

まとめ

今回はRadeon HD 2900 XTにとっては不利な条件でのテストだったようにも思う。なぜなら、ゲームテストが不安定だったことなどから、比較的に未成熟なドライバがネックとなり、本来の性能を出し切れていなかったという可能性が否定できないからだ。スコアの暴れたPreyとDoom3、1600×1200ドットでガクッと下がるQuake4は明らかにおかしな結果であり、ゲームタイトルへの個別の最適化が進んでいない印象が強く残った。

また、そもそもテスト機材はIntelプラットフォームだったわけで、ATI(AMD)としては動作検証や最適化等といった部分で、これまでどおりにはいかない点も多少はあったのではないだろうか。PC DIY市場ではこうしたライバル同士を組み合わせるユーザーも必ず居るわけだが、とはいえ、AMD(CPU)+AMD(チップセット)+AMD(GPU)という構成であれば、違う結果も見られたかもしれない。後日機会があれば、このあたりも検証してみたい。

ただ、そのような不利のなかでも期待が持てるのは、ひとつ上のセグメントに位置するGeForce 8800 GTXに対し、3DMark05/06のAA/AF無しでは肉薄するところだ。想定価格がGeForce 8800 GTXに対し200~250ドル安いということを考えればなおさらだろう。この価格帯のGPUとしては、間違いなく有力な選択肢となる。その上で、是非将来にも期待したい。AMDでは空白の599ドルライン、もしくは999ドルラインにRadeon HD 2000シリーズが投入されるようならば、GPUの頂上決戦がまた白熱するものになると予想できるからだ。