【インタビュー】
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齋藤 : 公開4週目くらいまでは細田守監督のこれまでの作品をずっと観て、追い続けてきて頂いたファン、特に男性の方々が観客層の中心でしたね。でもブログの人や宣伝チームの頑張りもさる事ながら、それ以上に、この時かけは自分の映画なんだよって思って頂いた本当に多くの方々の気持ちを、インターネットと言う世界が想像以上に導いて、運んでくれて、いろんな方々がそれぞれの気持ちを伝えてくれた。それが、最終的には僕らが届けたかった主人公と同年代の中高生の皆さんの所まで広がっていったり、試写会や映画館にもなんですが60歳を超えたご年配のご夫婦が長蛇の列を並んでくださったり、サラリーマンがよく観に行くってスポーツ新聞に報じられたりなんかね、非常に多岐に渡る方々に観ていただけました。本当に幸せです。ありがとうございました。
岡田 : 青春ものっていうのは鉱脈なんだなと(笑)。70になっても80になっても、自分の青春を思い出すっていうことに年齢制限はないんですよ。
齋藤 : 映画には現代性と普遍性の両方が必要なんだっていうことは、ほんとうに身に染みました。 そんな老若男女に愛された作品が、ついにDVD化されました。
齋藤 : フィルムを使いまわして延べ100館以上で上映して、みなさんのお手元になんとかお届けできたってつもりだったんだけれども、実際は約20万人くらいの方々にしかお届けできていなかったんだってのが現実で。ようやく今までお届けできていなかった皆さんにDVDと言う形で時かけをお届けできるって言う、また新たな幸せがあります。DVDには、細田監督の演出解説だけじゃなく、『時かけ』っていう作品と細田守という監督の下に、いかに素晴らしいスタッフが集って創り上げられたのかっていう過程が、細田守監督のみんなに苦労をかけた分「すみません」って謝るシーンも含めて、特典ディスクとして収録されています。300分の映像が追加で収録されている3枚組ですからね。
岡田 : でも、通常版にも華子ちゃんのエンディングソング『ガーネット』のプロモーションビデオを入れてもらったんです。1万円のボックスじゃなくても入っていますから。華子ちゃんのファンの人も買ってください(笑)。
齋藤 : 元々、奥 華子さんのアルバムも、駅前で路上ライブをやっていたのを聴いたサラリーマンの方が買ってくださったっていう話もあるので、たぶんそういう人たちに『時かけ』は同じように響いたと思うし、知らなかった人もどこかで奥華子さんの声を耳にすると、やっぱり何かを感じるものがあって劇場に足を運んでくれたのかなと思うと、彼女の力はやはり大きかったと思います。
岡田 : 「いい!」と感じた人が誰かに言いたくなるような作品。きっかけは違っても「自分で見つけた自分の映画」と思っていただけたっていうところが、ヒットの要因の中でも最大のものかなと思いますね。こういう愛された作品に関わることができたっていうことは、映画人としてはほんとうにありがたいお話ですよね。作品に恵まれた、それが実感です。筒井先生は40年前にお書きになった『時をかける少女』を、「このお嬢さんは孝行娘だ」っておっしゃってましたけど、ほんとうにこの子はいい子ですよね。
――『時をかける少女』を観終わったあとに胸に去来する清々しさや初々しさ。その源は、細田監督をはじめとする制作者陣が惜しみなく注いだ愛情にあったのだ。今回話を伺うにつれ、映画公開時の熱い夏に、また戻りたくなった。
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