光学5倍ズームを搭載したμ780。カラーバリエーションは写真のプレミアムシルバーのほか、ディープブルー、モカブラウンがある

オリンパスのコンパクトデジタルカメラ「μ780」が4月20日に発売された。生活防水でおなじみのμシリーズ。μ780はμ750の後継機であると同時に、μシリーズの最上位モデルにもあたる。新たに顔検出機能や撮影イメージが事前にチェックできる「パーフェクトショットプレビュー」が追加された。もちろん手ブレ補正機能もついている。

MYCOMジャーナルの「価格情報」でのμ780の平均税込み価格は44,800円(4月20日現在)だ。このスタイリッシュボディに生活防水機能を盛り込んだμシリーズの最新モデルを紹介しよう。

高級感のあるシンプルなスタイリッシュデザイン

μ780の外観は円弧とくさび形を組み合わせた「アーク&ウェッジ」デザインが特徴だ。このデザインはμ750から引き続き継承されたデザインだが、大きな違いはカラーバリエーションだろう。μ750はあらゆる撮影シーンにも対応できるアクティブなイメージのカラフルなカラーが多かった。しかし、μ780は高級感のある落ち着いたカラーで、金属外装ボディはヘアライン仕上げが施されている。ボタンもフラットな四角いボタンで金属のクールな印象が際だっている。カタログと実物で見た目の印象が違うカメラも少なくないが、μ780は実際に手に取ってみても満足のいく仕上がりだった。

μ750からの最大の変更点は、顔検出機能が搭載されたこと。ピントや露出を顔に合わせる顔検出機能は、手ブレ補正機能と同じくユーザーが購入時に気にする機能のひとつ。オリンパスのコンパクトデジタルカメラにはμ780ではじめて搭載された。こういったコンパクトカメラは友人や子供など、人を撮ることがとても多い。顔がキレイに撮影できるこの機構は、実にポイントが高い機能だと思う。

そのほかのスペックをμ750と比べると、有効画素数(710万画素)や焦点距離(36~180mm相当)は変わっていない。画像処理エンジンが「True Pic TURBO」から「True Pic III」に進化した。内蔵メモリーも約17MBから約18MBに増えている。また、高速連写が約3.5枚/秒から約3.9枚/秒に強化されるなど、全体に少しずつ構成性能になっていることがわかる。

気になったのはバッテリーの持続時間。説明書に撮影枚数は約250枚(CIPA準拠)と書いてあったが、実際の撮影では198枚撮ったところでバッテリーが切れてしまった。撮影後の確認で再生モードを多様したこともバッテリーの消費が早くなった原因かもしれないが、旅行などには予備バッテリーや充電器を持っていったほうがいいと思った。

左面。ズームに合わせてレンズが伸び縮みする。左がテレ(望遠端:180mm相当)、右がワイド(広角:36mm相当)端

μ780の右。くさび形ボディを採用しグリップ部に厚みを持たせた設計。マルチコネクタと携帯ストラップ取り付け部が付いている

2.5型23万画素TFTカラー液晶を搭載。ボタン類はフラットなスクエアデザインで統一されている

μ780の上面。POWERボタン、シャッターボタン、手ブレ防止ボタンのみのシンプルな配置

μ780の底面。くさび形ボディだとわかりやすい

リチウムイオン充電池とxDピクチャーカードのスロット。電池容量は3.7V、740mAh。撮影可能枚数は約250枚(CIPA規格)

DSA(デュアルスーパー非球面)レンズは、1枚で屈折率や収差補正効果が大きく、小型・薄型ボディを可能にする

レンズバリヤーを閉じた状態。サイズは99.6(W)×55.1(H)×24(D)mm(突起部を除く)、重量は125g(メモリーカード、バッテリー含まず)