春の新作アニメ主題歌が店頭に並び始め、CDショップも忙しい時期の到来。これから5月に向けて、数多くのシングルが登場してくる。また、ゲームではビックタイトルが登場し、秋葉原ではお祭りに。日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した名作アニメもDVD化され、ついに発売となった。

「ペルソナ」シリーズ最新作が2形態で発売

アトラスが発売する「悪魔」と「学園」を融合したRPG「ペルソナ」シリーズ。デジタルと悪魔という要素で独自の世界観を構築した「女神転生」の外伝シリーズだ。今回登場したのは、2006年に発売された『ペルソナ3』の後日談と本編のリニューアルが施された『ペルソナ3フェス』。対応ハードはプレイステーション 2。

変わっているのは販売方法で、『ペルソナ3』ユーザーを対象にした"アペンド版"と、新規ユーザー向けの"通常版"という2種類のパッケージがあること。アペンド版では初回起動時にペルソナ3本編のゲームディスクが必要になるが、それ以外は内容に違いはない。『ペルソナ3』からゲームデータの引き継ぎも行える。店頭での価格は、通常版が7,300円前後、アペンド版が4,400円前後となっていた。

ショップによると予約も多く入っていたそうだが、店頭での滑り出しも好調。一部のショップでは、通常版が品切れとなっており、アペンド版のみの販売となっていた。スタッフによると「前作からのファンもすでに手放してしまっていたり、ファンだからこそ通常版を買いたいという人も多かったようだ」ということだった。品切れとなっていたショップでは、通常版とアペンド版で特典の有無などの違いは無かったが、ショップによっては独自の特典を通常版につけているところもあった。

通常版とアペンド版は、パッケージイラストも異なる。またアペンド版には誤って購入しないように、注意書きのステッカーが貼ってある

任天堂からは、Wii用に任天堂の看板キャラクターマリオの最新作『スーパーペーパーマリオ』が発売になった。店頭での販売価格は5,200円前後。懐かしの2Dスタイルのスーパーマリオに、3D視点切り替えやリモコンによるポインタ操作で情報を調べたりと、新しい発想を加えた。

人気キャラクターを使ったゲームでは、『のだめカンタービレ』のゲームがニンテンドーDS用タイトルとして登場。リズム感が試される「コンサート」やミニゲーム、音楽事典やのだめのイラストなどが収録されている。店頭での販売価格は、4,400円前後だ。

パッケージイラストも、「ペーパー」らしさを強調したマリオになっている

千秋とのだめの主人公カップルがパッケージを飾っている

春の新作アニメ主題歌ラッシュがスタート!

春の番組改編期も終わり、新作アニメもほとんどがスタートを切った。となると次にやってくるのは、主題歌CDの発売ラッシュだ。今週から発売が開始になり始め、5月の終わりまで毎週のように新作主題歌シングルが店頭に並ぶ。ショップの新作コーナーも入れ替わりの激しい時期になり、発売が重なるだけだけにショップでも売れ筋の見極めが重要なシーズンとなっている。

そんな今週の一押しタイトルとなっていたのが、水樹奈々が歌う『魔法少女リリカルなのはStrikerS』のオープニングテーマ『SECRET AMBITION』だ。発売はキングレコードで、店頭での価格は1,200円。「リリカルなのは」シリーズも3作目となり、前作同様オープニングは水樹奈々が、エンディングは田村ゆかりが歌っている。秋葉原での水樹奈々の人気は大きく、好調な滑り出しのようだ。ジャケットもイラストはなく「リリカルなのは」を感じさせない水樹奈々のCDといった感じのデザインになっている。

「なのは」と水樹奈々がミックスされた売り場のポップ。しかし、特典は水樹奈々の生写真と、少々奈々寄りか?

また『NOIR』や『MADLAX』を制作してきたビィートレインの最新作『エル・カザド』。監督に真下耕一、音楽は梶浦由記が担当する美少女ガンアクションだ。そのエンディングテーマ『romanesque』が、ビクターエンタテインメントより発売。歌っているのは梶浦由記のソロプロジェクトである「FictionJunction」に、ボーカルとしてYUUKAさんを迎えた「FictionJunction YUUKA」だ。店頭での価格は、1,155円となっていた。

「なのは」と同様に『エル・カザド』より「FictionJunction YUUKA」が目立っている

第30回日本アカデミー賞受賞作『時をかける少女』が発売

原田知世の実写映画も有名な筒井康隆氏の小説「時をかける少女」。アニメ版は、小説よりも後の時代を舞台にし、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した。そのアニメ版のDVDが、プレミアムエディションと通常版で発売になった。プレミアムエディションが9,500円前後、通常版が4,800円前後で店頭に並んでいる。プレミアムエディションには、通常版同様の本編ディスクに加え、制作裏話や絵コンテなどを収録した特典ディスクが2枚の合計3枚組。さらにブックレットや作中に登場したストラップ、フィルムブックマークなどの特典が付属。ショップによっては、購入特典としてポスターの配布も行っていた。

ずらりと並んだプレミアムエディション版の『時をかける少女』。棚を占める割合は、半分以上がプレミアムエディションだった。中央にあるのが、先着特典としてプレゼントしていたポスター

また秋葉原のゲーマーズから生まれたキャラクター「でじこ」の大人の姿が見られる『ウィンターガーデン』のDVDもポニーキャニオンより発売になった。昨年12月にTV放映されたスペシャル番組のDVD化だ。店頭での販売価格は、5,200円前後。

もともとディフォルメキャラだっただけに、大人になった「でじこ」というのが斬新な『ウィンターガーデン』

リアルなマクロス模型でお馴染み、やまとの新作は「ゴースト」

各種バルキリーの模型を多数発売しているやまと。その新作は、OVA『マクロスゼロ』に登場した「QF-2200D-A ゴースト」だ。ゴーストといえばマクロスシリーズに登場してくる何種類かの無人機についている名前で、時には敵となり主人公を苦しめたこともあった。今回発売になる「QF-2200D-A ゴースト」は、すでに発売されている「VF-0S」や「VF-0A」といった『マクロスゼロ』に登場したバルキリーに装備することも可能。発売は4月27日予定となっており、今回はコトブキヤ ラジオ会館店でサンプル展示しているのを目撃した。サンプルは「VF-0S」に搭載した形での展示となっていたが、実際の製品はもちろん別売だ。価格は、5,040円の予定。

バルキリーの上に乗っているのが、今回登場する「ゴースト」。サイズが小さいこともあってか、お値段も従来の製品より手頃だ

バンダイからは、HCM Proの新作としてOVAシリーズ『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場した「陸戦型ガンダム」が発売。店頭での価格は2,000円前後となっていた。初回限定で、第08MS小隊に登場したMS向けのカスタムパーツセットもついており、装着することでディティールをアップすることができる。

「陸戦型ガンダム」は、カスタムパーツを装着してウェザリング塗装を行えば、より兵器としてのガンダムを楽しめるキットとなっている

また懐かしいサンライズのヒロインとして『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』から、「菅生あすか」のフィギュアがウェーブより4月下旬に発売される予定。サンプルを見かけたコトブキヤ ラジオ会館店では、予定価格は3,780円となっていた。コスチュームと髪型から、OVAシリーズである「11」時代のあすかに見えるが、ウェーブサイトの紹介によると「フィギュア化にあたっては、前期、後期と、いつの頃のあすかをモチーフとするか問題となりましたが、内外のサイバーフォーミュラファン及び原型師の小川陽三氏と検討を重ねた結果、まずは吉松孝博氏の描くあすかを完全再現することを目標とし、製作致しました」とコメントされている。

ロングヘアーに大きな瞳、そしてレースクイーンファッションと、まさに「菅生あすか」の魅力が詰まったモデルとなっている