Enunciateの実行

ではいよいよ、Enunciateの実行を行う。

以下のコマンドを、作成しているサンプルのルートディレクトリ上で実行する。

> enunciate -v -Exfire.war .\hello.war src\examples\*.java

コマンドライン引数は、以下のような意味になる。

  • -vオプション: Enunciateの動作を詳細に出力する。省略可能。
  • -Exfire.war: これはアルファベットの"E"に続けて「アーティファクト名(ここではxfire.war)」を指定する、という形式になっている。Enunciateによって生成される成果物を指定するオプションで、「xfire.war(WARファイル)」のほかに「docs(ドキュメント類のみ)」などが指定できる。
  • .\hello.war: エクスポートファイル名。生成されるファイルの名称を指定している。*以降は、Enunciateに処理させるファイルを指定している。

コマンドの実行に成功したら、「hello.war」という名前のファイルができているはずだ。

あとはこれをお手持ちのサーブレットコンテナにデプロイして、ブラウザからアクセスしてみてほしい。筆者は、このwarファイルをApache Tomcat 6.0.10にデプロイし、「http://localhost:8080/hello/」にアクセスした。その結果が以下の画面1である。

画面1: Enunciateによって生成されたWeb画面

機能、デザインともになかなか優れた画面である。この画面はトップ画面で、ここからWebサービスのWSDL、各サービスの説明、クライアント用ライブラリ(ご丁寧にもJava1.4用とJava1.5用に分けて生成されている)のダウンロード画面などにリンクしている。

どのような画面になるか、手っ取り早く知りたい方はこちらにアクセスしてみてほしい。

行った作業を改めて思い返して見ても、ソースを書き、コマンドを実行しただけなのに、これほど至れり尽くせりな画面が出来上がることは少し驚きである。

まとめ

今回はここで予定の文字数に達してしまった。先ほどのソースファイルにアノテーションをさらに追加するだけでRESTのAPIを作成できるなど、もう少しご紹介したい機能があったが残念である。この続きはまたの機会にしよう。

Enunciateを使用したWebサービス開発の魅力を多少でも感じ取っていただけたら幸いである。