【レビュー】

もっと速く、もっと遠くへ ~新しくなった「AirMac Extreme Base Station」

5 まとめ ~「野良AP対策」は必須か~

    海上忍  [2007/03/16]

    AirMac Extreme BS最大の強みは、やはりIEEE 802.11n(ドラフト版)のサポート。ここ日本では、IEEE 802.11a/gの「5x」とはならないものの、HD品質の動画配信に必要とされるビットレート(約20Mbps)を余裕かつコンスタントに超えることができ、さらに通信距離が格段に延びる。11nの高速性を生かせるMacintosh本体は限定されるものの、従来規格の11b/gも(モードを切り替えれば11aも)併用できることから、これから無線LANを導入するユーザも従来のAirMac BSから乗り換えるユーザも、安心して購入を検討できるはずだ。

    USBディスク共有も特記されるべき新機能だが、近頃はUSBデバイスサーバという選択肢もある。従来のUSBプリンタのみという状況から前進したことは確かだが、書き込み速度が今ひとつであること、ディスク交換時にはAirMacユーティリティでユーザの接続を解除しなければならないことなど、機動性に欠ける傾向が否めない。動画のように巨大なファイルではなく、ワープロ文書や静止画像といった"軽め"の書類の受け渡しに留めておくほうが吉だろう。

    共有ディスクを取り外すときは、すべてのユーザの接続を解除する

    注意すべきは、ユーザ認証などのセキュリティ設定。いわゆるマンションの筆者宅でも、家のあらゆる位置で高速通信が可能ということは、おそらく隣の部屋でも変わらず通信でき、ひょっとすると数軒先でもOK、という可能性が高い。11nで通信距離が延びることはメリットが大きい反面、セキュリティ上の危険が増す"諸刃の剣"であり、WPA / WPA2によるユーザ認証、MACアドレスによるフィルタリング、SSIDの非公開化は避けて通れない。もちろん、SSID公開 / ユーザ認証なしで接続を許可する"野良AP"は論外だ。

    11nで通信距離が延びたAirMac Extreme BSでは、セキュリティ対策がこれまで以上に必要となるはず

    ともあれ、11n(ドラフト版)対応により、AirMacが格段に高速化されることは確か。自宅のどこでも通信できるようにしたいがPLCはスマートさに欠ける、間もなく発売のApple TVに備えたいと考えるMacユーザにとって、2万円台前半で入手できるAirMac Extreme BSはマストアイテムになるといえるだろう。

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