【レビュー】
FX07からの変更点として、撮影環境の明るさと被写体の動きの大きさを検出し、自動的に最適な感度とシャッタースピードを設定する「インテリジェントISO感度」機能がモードダイヤルに搭載された。FX07はISO感度メニューに同機能が含まれていたが、モードダイヤルに独立したということは、評判が良かった機能なのだろう。ISO感度が高すぎてノイズが出たり、低すぎてブレたりすることを防いでくれる。本来なら人間が判断して設定することを、カメラが自動的に設定してくれるので、フルオートで撮影してもきれいな写真が撮れるという。
手ぶれ補正は、「動き認識」「光学式手ブレ補正」「高感度」の3つでブレを補正するとカタログに書かれている。「動き認識」は「インテリジェントISO感度モード」と呼ばれるモードで、被写体の動きの大きさを検知し、自動的に最適な感度とシャッター速度を設定する機能。光学式手ブレ補正はレンズシフト式で、常にブレを補正して補整した画像のまま撮影できるMODE1と、シャッターボタンを押すとMODE1より高い精度で補正するMODE2の2種類が用意されている。感度もマニュアル操作でISO1250まで、シーンモードの高感度モードではISO3200まで上げて撮影できる。感度を上げれば多少画質がザラついてくるが、それよりもブレずに撮れることのほうがありがたい。
コンパクトカメラは気構えることなく撮影できるのがいい。しかし、手ブレ補正機能が付いているという心理的な安心感からか、構えが甘くなり気が付くとブレているカットが多くあった。しかし、暗い室内で1/30秒でもブレずに撮影もできたので、やはり手ブレ補正機能は便利だと改めて実感した。あるとないとでは撮影の幅も大きく変わってくる。たとえばカメラを頭上に持ち上げて撮るような場合(いわゆるハイアングル撮影)、不自然なカメラの構え方になって、ブレも起きやすいもの。手ブレ補正機能が付いていれば、そんな撮影もためらわずにチャレンジできる。これからデジタルコンパクトカメラを買うなら、手ブレ補正機能は必須の機能のひとつだと思った。
FX30のカラーモードは多く、「標準」「ナチュラル」「ヴィヴィッド」「クール」「フォーム」「白黒」「セピア」の7種類がある。一眼レフに比べると全体に鮮やかめの傾向があるので、「標準」や「ナチュラル」で十分に感じられた。人工物などを「ヴィヴィッド」で撮ると、色が浮いて見えるようなことがあった。「クール」は全体が青っぽくなり、「ウォーム」では黄色めの温かい色合いになる。このあたりは遊び心で使ってみるのが楽しそうだ。
ホワイトバランスは、「オート」「晴天」「曇り」「日陰」「白熱灯」「セットモード」の5種類が用意されている。蛍光灯モードがないのが不思議だが、オートでも妙な色になることはなかった。夕焼けや電球色など、色を強調したい場合を除いてオートでかまわないだろう。
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日陰でホワイトバランスを変更して撮影した |
コンパクトデジタルカメラの良さは、軽量・コンパクトなことはもちろんのこと、誰でも簡単にキレイに撮れること。その点、FX30はパーフェクトに近い。どんな時でも気にせずパシャパシャ撮れる。それに突起の少ないスタイリッシュなボディで、持ち歩きやすいのもいい。携帯電話や財布のように日常の持ち物のひとつにしたくなる。
同時に発表されたTZ3のほうが、光学10倍ズームレンズと3型液晶を搭載など、機能的にはFX30よりも上だ。しかし、日常的に気軽に持ち歩くのであれば、ポケットサイズのFX30が適している。「持っていたら便利。なくても困らないけど、一度持ち始めると手放せない」という感じだ。
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カラーモード:ヴィヴィッドで撮影。良く晴れた日だったこともあり、ちょっと鮮やかすぎる絵になった |
花びらを透かす光の描写がキレイに表現された。色もしっかり乗っている |
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刺繍のステッチやカゴの目の質感がわかるくらい、細かく描写されている |
ライトの灯りを表現するために、極端にアンダーにして撮影。1/30秒でもブレていないので、手ブレ補正が効いていることがわかる |
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ガラスの質感がよく出ている |
わざとホワイトバランスを日陰にして撮影。全体をアンバー調にして田舎風の絵にしてみた |
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おもちゃトカゲのゴムの質感がきちんと表現されている。人工物だが、白熱光下だったためか、色浮きはそれほど気にならない |
広角28mmらしいパースのついた画面構成。実際の路より奥行きを感じる絵になった |
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光と影のコントラスが強い状況で撮影。シャドウ部も黒つぶれせず、メリハリの効いた写真になった |
逆光ぎみだったが、石像の顔もつぶれず手前の菜の花の色もキレイに出た |
撮影・レポート:加藤真貴子(WINDY Co.)
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