【レビュー】

玄人中の玄人向け!? KURO-BOX/PROデビュー

1 KURO-BOX/PROのハードウェア仕様

    米田聡  [2007/03/12]

    玄箱シリーズの上位機種「KUR-BOX/PRO」

    LinuxベースのNASキット「KURO-BOXシリーズ」(以降、玄箱)はNASとしても利用でき、マニアックなカスタマイズも可能ということで、幅広い層から支持される製品になった。その玄箱シリーズの上位機種として新たに「KUR-BOX/PRO」が加わった。結論からいえば、かなりヘビーな玄人向けアイテムといえるのだが、KURO-BOX/PROが、どのような製品なのか、またどのような特徴を持っているのか、リポートしていくことにしよう。

    ARM9ベースのMarvell 88F5182/400MHzを採用

    まずはハードウェアの特徴から紹介していくことにしよう。

    CPU Marvell 88F5182(ARM9Core / 400MHz)
    メモリ 128MB(DDR2)
    NAND FLASH 256MB
    コネクタ USB(TypeA)×2、SerialATA×2、PCI Express x1×1、RJ-45型×1
    ネットワーク 1000BASE-T / 100BASE-TX / 10BASE-T対応
    スルーホール UART×1、GPIO×2、I2C×1、JTAG(ARM20pin)×1
    ソフトウェア Linuxカーネル2.6.12.6、gcc 3.4.4、glibc 2.3.6等をCD-ROMに添付。telnet、sambaをインストール済み
    サイズ 60(W)×163.3(H)×215.5(D)mm

    KURO-BOX/PRO背面。GbE×1、USB2.0×2が搭載されている。GbEポートの上にあるスイッチはRESETと書かれているが、後述するようにインストールにも利用する

    全面パネルをあけるとPCI Express×1スロットと外部拡張用SATAコネクタがある

    事前にメディアに露出されていたので、ハードの概要はご存じの読者が多いかもしれないが、CPUにはARM9互換のMarvell 88F5182を採用する。動作クロックは400MHzだ(ただし、これには疑惑もある……後述)。従来のKURO-BOX/HGがPowerPC603eベースの266MHzだからクロック的にはパフォーマンスアップということになるが、PowerPCからARMへとアーキテクチャが変わっているため一概には比較できないだろう。

    サポートするHDDは、 2.5 / 3.5インチのSATAだ。ケース内部に1基が内蔵できる。KURO-BOX、KURO-BOX/HGはパラレルIDEだったが、現在は主力がSATAに移りつつあるから妥当な進化といえそうだ。

    そのほか、メインメモリは128MB、ギガビットLAN×1ポート、USB2.0×2ポートを標準で装備する。このあたりの表面的な仕様はKURO-BOX/HGとさほど変わらない。

    だが、内部仕様はかなり違う。KURO-BOX/PROの内部は2枚の基板で構成されている。前面パネル側にあるサブボートには、PCI Express×1が1スロット、外部拡張用のSATAコネクタ×1が搭載されている。

    PCI Expressというのが目新しいところだが、スロットは前面パネルを外しておかなければ使えず、しかも位置が位置だけに、どう使うかはユーザーの腕の見せ所という雰囲気だ。また、当然ながらPCI Express×1にカードを搭載させてもドライバがなければ利用できないわけで、自力でカーネルをビルドできる人でなければ意味を持たないスロットといっていい。

    一方のSATAコネクタは前面パネルを外しておけば、そう苦労なく利用できるだろう。

    また、サブボードにはUART(シリアルポート)×1、I2Cバス×1、汎用I/O(GPIO)2ビットのスルーホールが用意されている。UARTはシリアルコンソールとして利用され、後述するようにKURO-BOX/PROをヘビーにいじり倒したい人ならシリアルは引き出しておきたいところだ。GPIOやI2Cも、電子工作マニアならさまざまな応用が可能だろう。

    また、メインボードにはJTAGのスルーホールもある。これを利用すれば恐らくBOOTROMの書き換えやデバッグが可能だろう。

    メインボード。JTAGのスルーホールが用意されている

    という具合に、かなりマニアックな外部入出力ポートを備えるKURO-BOX/PROだが、組み立ては至って簡単だ。ビス1本で前面パネルを外し、内部ドライブベイの金具を引き出してドライブをマウントして取り付けるだけでOK。KURO-BOX、KURO-BOX/HGに比べると圧倒的に組み立ては容易で、5分もあれば終わってしまう。組み立てに限れば、玄人度はかなり低いといっていい。

    HDDの取り付けは非常に簡単

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン