【レポート】

これからはネットよりライブで参加? 団塊世代に広がるオークション熱

    寺田祐子  [2007/02/27]

    ライブ型のオークションが再び人気を集めている。ネットオークションに比べて安心して競りに参加でき、さらに会場内の"臨場感"を楽しむことができるのが魅力。美術品に関心を持つ人もそうでない人も"掘り出し物"を探しに一度会場に足を運んでは?

    美術・装飾・宝飾品の出品点数が日本で最多の総合オークション「毎日オークション」は23日、有明のTOC有明ウェストタワーで『オークションで始めるアートライフ』と題したメディア・ブリーフィングを行った。「ライブ型オークションの人気の高まりを受け、より大勢の人にその魅力を知ってほしい」と開かれたもので、同社の佐々山泰弘社長は「ライブ型オークションは誰でも参加でき、安い値段で買えるのが特徴。また一流の美術品が一堂に会し、手にとって見ることができるのも魅力。日本のオークションをもっと大勢の方に楽しんでほしい」と話す。

    佐々山泰弘社長

    岡澤利栄管理部長

    ライブ型オークションといえば1987年、フィンセント・ファン・ゴッホの『ひまわり』が3,992万1,750ドル(日本円で58億円)で落札されるなど、高額な美術品などが売買されるイメージが強いが、毎日オークションの岡澤利栄管理部長は「1-2万円の陶磁器など低額な出品物もある。卸値で販売するようなものなので、画廊やデパートで買うより安く購入できる」という。出品物は主催者が所定の鑑定機関で真偽や状態を確認しているので、参加者は安心して買い物をすることができる。

    会場は、出品される美術品が陳列された「下見会場」とオークションが開かれる「オークション会場」とに分かれる。下見会場ではこの日、西洋装飾美術品を扱うオークションが開かれていたため、ナンシー派アール・ヌーヴォーの巨匠、エミール・ガレとドーム兄弟のガラス工芸作品、マイセンやセーブルといった陶磁器など1,000点余りが並んだ。これらの作品は原則すべて手で触れて、状態などを確かめることができる。

    入札の参加方法は、(1)会場に直接来場、(2)電話、(3)書面による委託入札の3種類から選択できる。直接来場する場合は、オークション当日までに申し込みを済ませ「パドル」と呼ばれる札番号をもらうところから始まる。会場内に入ると、最前列に「オークショニア」と呼ばれる競売人、正面から見て右側には、書面による委託入札の代理人などが控えている。場内は100人余りの人が座り、中年の男性や夫婦連れの姿が見られた。岡澤部長は「50-60代のサラリーマンなど一般の美術愛好者が訪れるケースが2000年ごろから増えている。美術品の購入を癒しへの投資としてとらえる傾向も強い」と話す。

    オークションが始まると、オークショニアは出品物に付けられたロット番号を読み上げ、事前に公表された予想落札価格(エスティメート)の7割程度の金額から競りを開始する。購入希望者がパドルを上げるたびに、オークショニアは入札金額を吊り上げていき、最高金額を付けた人が落札するという仕組みだ。入札金額の吊り上げ額は「1万円なら1,000円程度、10万円なら5,000円程度を目安にオークショニアが決定する」という。ひとつの出品物が落札されるまでに掛かる時間は20-30秒程度と短い。

    予想落札価格は、オークション市場での取引例などを参考におおよその落札価格を予想したもので、購買希望者の参考になる。中にはこの予想価格を大きく下回る「掘り出し物」が見つかることもあり、初心者向けのオークションの楽しみ方について岡澤部長に聞くと「下見会場やオークション会場は実際に参加しなくても傍観することができるので、まずはオークションの流れや雰囲気をよく見てほしい。そして競りに参加する場合は、購入希望の出品物に自分なりの落札額を決定し、それ以上高くなった場合は深追いしないことが重要」と語った。
    毎日オークションは年間約2万5,000点の作品数を取り扱っており、日本国内では最多の取り扱い点数。 絵画 / 版画 / 彫刻、西洋装飾美術、日本陶芸 / 茶道具 / 古美術、ジュエリー / ウォッチの4種類のオークションが毎年20回余り開かれている。出品物の画像などは同社のホームページに掲載されている。

    ガラス工芸作品や陶磁器など1,000点余りが並んだ下見会場は圧巻

    ナンシー派アール・ヌーヴォーの巨匠、エミール・ガレの作品も間近で見られる

    オークションは早いペースで進行するので慣れるまでは雰囲気などを味わって

    出品物にはロット番号が付けられ、番号順に競りに掛けられる

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