【レポート】
FuturetextのJaokar氏が、「Web 2.0とは集団の知を交換することであり、これをモバイルにも拡張することがモバイルWeb 2.0だ」と述べたのに対し、ClicMobileのKummerman氏は、「モバイルWeb 2.0は、(PCの世界の)Web 2.0を単純に拡大するのでは成功しない」と釘を刺す。「Web 2.0が成功したのは、W3Cなどの標準があり、オープンだったから。だが、モバイルは現在分断化されており、オープンとはいえない」とKummerman氏。
SymbianのWood氏も、端末の面からその点に同意する。「スマートフォンの画面は小さく、CPUはAJAXアプリケーションをスムーズにレンダリングしたりナビゲーションするのに十分とはいえない」とWood氏。貴重なバッテリを消費し、おそらくはデータ通信料金もかさむだろう。
Kummerman氏はモバイルWeb 2.0の追求よりも、"モバイル2.0"として携帯電話業界がステップアップすることを提唱する。音声通話を第一の機能とする携帯電話は、PCよりも感情的なコネクションを提供するツールだ。そういったことから、現在PCの世界で見られる人と共有したい、コミュニケーションしたいというニーズを満たすのに、携帯電話はPC以上に最適なツールといえる。これはモバイル業界にとって大きなチャンスであり、「もし成功すれば、大きな収益をもたらす」とKummerman氏。そして、Web 2.0が自分中心であった(自己を表現すれば、そこに人が集まる)のに対し、モバイルではコミュニケーションがより重要となると指摘しながら、「現実の世界でのソーシャルな生活を実現するインタフェースを提供することが成功につながる」と述べた。そのためには、「端末を問わずシームレスな接続を提供するプラットフォームが必要である」とKummerman氏。
Kummerman氏は、常に持ち歩くコミュニケーションツールとしての携帯電話をソーシャルに利用したアプリケーション例として、位置情報サービスとSMSを利用して、ユーザーの了承ベースで近くにいる人同士を呼び出しあう例を紹介した。このサービスに登録しておけば、自分の友人が近くにいるときに通知を受けられるもので、アクセス拒否などユーザーが自分のステータスを管理できる。Webの要素はないが、このようなサービスが携帯電話の特性を生かしたアプリケーションだとKummerman氏は言う。
携帯電話の特性に注意する必要があるという指摘は、FuturetextのJaokar氏も同じだ。「携帯電話はその瞬間のインスピレーションを表現するツール」とJaokar氏。多くの携帯電話にカメラがついているが、携帯電話のカメラで撮った写真をすぐに写真共有サイトにアップするといった利用は、携帯電話ならではという。そして、「ユーザー生成コンテンツ、共有、広告ベースのアプリケーションがキーワードとなる」と述べた。SymbianのWood氏は、スマートなアプリケーションの生成・検索(発見)の仕組みも追求していくことがモバイルWeb 2.0の成功に不可欠と付け加えている。
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