【レポート】

バイナリフォーマット"BISON" - 概念実証が発表に

 

WebアプリケーションデベロッパであるKai Jager氏は11日(ドイツ時間)、自身のブログにおいてBISON (Binary Interchange Standard and Object Notation)について発表した。興味深い提案なので取り上げておきたい。

現在のWebアプリケーションシステムではデータ通信にはXMLベースのデータを採用することが多い。XMLが普及する以前のバイナリフォーマットと比べてXMLベースのデータにはいくつもの利点があり、時代の趨勢としてXMLをデータ通信の基本フォーマットとして採用する流れにある。

しかしながら、バイナリフォーマットにもまた利点がある。たとえばXMLベースのデータとバイナリフォーマットベースのデータを比較した場合、数値情報の表現に差が表れる。XMLベースフォーマットでは数値を文字列として表現するが、バイナリフォーマットであればビットサイズのまま表現できる。XMLベースではデータのみならずその構造も表現するため、データ以上にサイズが大きくなる傾向にある。つまり、総合的に見てバイナリフォーマットベースの方が通信に必要になるデータ量を抑えることができる可能性がある。

可読性を残しながらもデータ量を抑えるという点では、JSONがすでに実現している。しかし、数値の表現という点においてはXMLと同様だ。

現在の通信帯域やPCの処理能力を加味すると、この程度のサイズ差は取るに足らない問題かもしれない。それに実際問題として問題になるのは流通するデータのサイズではなく、リクエストごとにTCPコネクションを再実行する必要があるといった点だ。ある程度回避することはできるが、本質的にその部分は現状のTCPを使う場合はどうにもならない。

このためすべての問題を解決できるわけではないが、JSONをベースにしてさらにバイナリデータを組み込み、データ量の削除を狙うという発想のもと取り組まれたプロジェクトがBinary JSON、すなわち"BISON"だ。概念実証という位置づけにあり、そもそも着眼点が正しいかどうかはまだわからないとされている。JavaScriptやPHPを使って同コンセプトが実装できるかどうかというチャレンジという意味合いも持っている。

すでに実装途中の成果物がLGPLのもとで配布されており、興味があるデベロッパはためしてみることもできる。現状ではバイナリデータにもかかわらずデータがUTF-8で送受信されてしまうためサイズ効率をあげることができないという実装上の問題を抱えており、解決方法を知っているデベロッパからの打診を期待するとしている。

同提案に対して懐疑的な意見もあるが、可読性のあるフォーマットにバイナリデータを含めるという発想はこれまでもあり、JSONをベースにしているという点で今後の展開に期待がもたれるプロダクトといえそうだ。



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