【レポート】

ジオメトリシェーダをひも解く、Vistaで到来するDirectX 10時代

1 DirectXの歴史

    西川善司  [2007/02/18]

    長きにわたったDirectX 9時代がついに世代交代を迎える。Windows Vistaによって、DirectX 10時代が到来するからだ。

    今回は、このWindows Vistaに独占供給されるDirectX 10(Direct3D10)についての基本情報を整理すると共に、DirectX 10で新設される第3のプログラマブルシェーダ「ジオメトリシェーダ」とはナニモノなのかを探っていこうと思う。

    DirectXの歴史を振り返る~プログラマブルシェーダとは一体何か?

    まずは、グラフィックス・プロセッサ(Graphics Processor Unit:GPU)の近年までの進化の経緯を簡単に振り返ってみることにしよう。

    それまでプロフェッショナルな世界のモノだった「3Dグラフィックス」は、1994年に発売された家庭用ゲーム機プレイステーションやセガサターンによって一気に一般化し、同時進行の形でPCにもこの流れが起こり始める。

    1995年以降、各ビデオカードメーカーはこぞって多様なアーキテクチャのGPUを開発し、リリースする。マイクロソフトは、Windows環境下における3DグラフィックスAPIとして、Windows環境下のマルチメディアコンポーネント「DirectX」に「Direct3D」として追加。毎年行われるDirectX技術者向けのカンファレンス「Meltdown」において、Direct3D関連のアップデートがもっとも大きかったことから、いつの間にか「DirectX=Direct3D」的な認識が広まり、現在に至っている。

    それまでずっと「各GPUメーカーが自社GPUに盛り込んだ新機能をDirect3DがAPIとして用意する」といったことを繰り返していたが、GPUメーカーが異なるとその機能が全く使えないという、Direct3Dの「共通APIとしてのコンセプト」に矛盾が出始める。

    また、毎年のようにCG関連技術学会「SIGGRAPH」等で発表される3Dグラフィックスの革新的なアイディアを、ただ、斬新だからといって逐一新GPUに新機能として実装していては、もしその機能が受け入れられなかった場合にはGPUに盲腸機能をむやみに増やすだけとなる。

    こうした無計画なGPUの機能拡張とAPI増築は、ユーザーにもメーカーにとっても、そして開発者にとってもメリットがないという指摘がなされるようになる。

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