【レポート】

ISSCC 2007 - アリゾナ大学、LDOとスイッチモード降圧器によるC級PAをGSMに応用

    高井伸和  [2007/02/14]

    アリゾナ大学はLDO(Low Dropout)とスイッチモード降圧器を組み合わせたC級PA(Power Amplifier)を提案し、GSM(900MHz)用回路に応用した。

    このPAは5MHzの帯域で-75dBcのノイズと歪み特性を示し、最大出力電力(30.8dBm)で75.5%の効率を実現、4MHzの帯域で20dBのダイナミックレンジを可能としている。この高効率と広帯域の両立を実現するために次のような技術を用いた。

    まず高効率を実現するために、LDOの参照電圧に入力信号の包絡線の情報を入力し、LDOの電源にΔ変調を用いたスイッチモード降圧器で作り出した包絡線の平均値を入力することでI-V特性の傾きを減らし、LDO単体で用いた場合よりも効率を上げることに成功した。

    また降圧器を用いたことで回路内部の周波数を入力信号の周波数より下げることで広帯域を実現している。スイッチモード降圧器を用いた場合、出力のスペクトルにスイッチノイズが出てしまうが、LDOのPSRがノイズを減衰させるためこの問題も解決している。

    フィードバック系に用いるエラーアンプに入力段がrail-to-railのgmアンプを用いることでミラー補償を実現し、フィードバック容量を1/35に減少でき、出力の負荷容量が70pFから0.1uFでもLDOの安定動作を実現している。

    0.25μm CMOSプロセスで1625kb/s, 8PSKシステム(GSM-900)を試作し、PAの出力スペクトルとEVM(rms)を測定したところ、900MHzの入力信号、25.4dBmの最大平均出力電力で10dBのACPRの改善を確認している。試作チップのサイズは2.1x2.0平方mmである。

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