【レポート】

「FreeBSD 2006Q4」発表 - 今後に期待がもてる成果が続々と

    後藤大地  [2007/01/18]

    The FreeBSD Projectは17日(米国時間)、2006年第4四半期ステータスレポート(以下、2006Q4)を公開した。同ステータスレポートの冒頭で、3月8日~10日(日本時間)にかけて東京で開催されるAsiaBSDCon 2007、5月16日~19日(カナダ時間)にかけてオタワで開催されるBSDCan 2007、9月14日~15日(デンマーク時間)にコペンハーゲンで開催されるEuroBSDCon 2007に触れ、BSD関係者は同国際会議で会おうと呼びかけている。

    2006Q4で興味深い報告をいくつか取り上げる。通常サイズを静的に固定して使っているTCP送受信ソケットバッファだが、サイズが小さい場合は性能が発揮できず、大きすぎる場合はカーネルメモリの無駄遣いになる。ネットワークの状況に合わせて送信バッファの自動リサイズを実施するパッチを適用したマシンがftp.freebsd.orgクラスタの半分で稼働しており、とくに問題も発生していないとされている。今後、同機能がマージされることが期待される。

    FreeBSDのバグはGNATSを経由してPRとして管理されているが、このPRをトラッキングするチームに「FreeBSD Bugbusting Team」がある。同チームは現在古いPRが現在でもまだ問題があるかのチェックを中心的に実施しており、PR処理にあたっている。

    FreeBSDで動作するGNOMEはFreeBSD GNOME Projectによって移植が実施されている。これまで偶数の安定版リリースを中心に移植が実施されており、現在、試験的にGNOME 2.17.5の移植が実施されている。同チームによってHALの移植が実現され、FreeBSDにおけるGNOMEの操作性が向上している。同成果物はKDE 3.5.5へ取り込まれたほか、結果的にPC-BSD 1.3の操作性向上にも寄与した。次回は春先にGNOME 2.18が移植される見通し。

    FreeBSDに対するZFSの移植は順調に進んでおり、高負荷試験においても良い結果を出しているとしいる。メモリアロケーションに関して依然としてバグがあるものの、同問題に対してはSunの関係者が作業を実施しているとされている。現在FreeBSDではUFSにおいてPOSIX ACLを採用しているが、市場の動向としてはNTFS/NFSv4タイプのACLを使うようになっており、SolarisではUFSに対してはPOSIX ACLを、ZFSに対しては NFSv4タイプのACLが採用されている。同移植においてもZFSに対してはNFSv4タイプのACLを実現していきたいとしている。

    FreeBSD portsの登録数は1万6,000を越えた。FreeBSD portsの更新状況を配信しているサービス「FreshPorts」もいくつもの改善が実施されたとしており、以前よりも扱いやすくなっている。X.org 7.2リリースが遅れていることを受け、移植も問題の改善を続けている。X.org 7.2がリリースされた後、現状の6.9.0から7.2.0へportsがアップデートされるとみられる。

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