【インタビュー】

レノボの「心」を訴える1年に - レノボ・ジャパンの石田執行役員が2007年の抱負を語る

1 レノボにとっての2006年

    大河原克行  [2007/01/10]

    レノボ・ジャパンのスタートから約1年半を経過した。2006年は、レノボブランドのLenovo 3000シリーズの投入、デュアル・ビジネスモデルのスタート、そして、天野総太郎氏による新社長体制への移行と、大きな転換の1年であった。そのレノボ・ジャパンは、2007年には、どんな方向に向かおうとしているのだろうか。同社の石田聡子執行役員に話を聞いた。

    レノボ・ジャパン 石田聡子執行役員

    --2006年は、レノボ・ジャパンにとって、どんな1年でしたか。

    2006年を振り返る前に、これまでのレノボ・ジャパンの経緯に触れておきましょう。IBMのPC事業とレノボとの統合が発表されて、2005年5月にレノボ・ジャパンを設立、その後、半年に至るまでの間は、とにかく、IBMからすべてを踏襲したという認知に力を注ぎ、お客様にご迷惑をかけないことを前提として取り組んできた。ThinkPadのイノベーション、製品の品質、サービス&サポートは、従来とまったく変わらないことを訴え続けてきました。

    その成果もありレノボというブランドに対する認知度も、企業ユーザーを対象にすると、6割弱のところにまで到達した。ここでは一応の成果があがっているといえます。ただ、国産メーカーをはじめとする他社が、9割以上の認知度であることに比べると、まだまだ上を目指さなくてはならない。2006年は、ThinkPadが第3世代となり、また、Lenovo 3000シリーズの投入によって、レノボブランドの製品を、日本市場にも投入した。レノボはどんなことを考えているのかという姿勢は見せることかできたと考えています。

    --ThinkPadとLenovo 3000の位置づけは、明確に棲み分けることはできましたか。

    それはできています。ThinkPadは、レノボのイメージを高め、ブランドを牽引していく役割を担い、これまでのThinkPadユーザーに対しても、安心して使っていただける品質の高い製品を提供する。一方、Lenovo 3000は、レノボのシェアを引き上げるための役割を担い、中堅・中小企業という、ThinkPadでは入っていけなかった市場に最適の製品を投入することができた。従業員が数100人、数10人という、IT部門を持たないような企業に対して、最適なチューニングした製品がLenovo 3000です。

    ThinkPadが情報システム部門の導入計画に準拠した製品開発が求められるのに対して、Lenovo 3000は最新の技術を採用した製品を短期間で投入し、さらにこれを早いサイクルで繰り返す。こうした2つの異なる製品を投入する仕組みができあがった。ただ、製品の投入に関しては、仕組みができ、棲み分けができたとしても、一方で、反省する部分もあります。

    --それはどんな点ですか。

    製品という要素は揃った。しかし、本当の意味での、レノボブランドの認知につながっているかどうかというと、これはまだまだです。レノボの会社のイメージというのは、多くの人にとって、依然として「無味無臭」。これは、会社の顔が見えていない、あるいはイメージがクリアになっていないということなんです。だから、最終的な購買にもつながらないことになる。成り立ちや戦略、ビジョンといったものをもっと知っていただかなくてはならない。例えば、Lenovo 3000ひとつをとっても、ThinkPadのDNAを受け継いでいることを、もっと訴えなくてはならない。

    初のLenovo 3000シリーズ・ノートブック「Lenovo 3000 C100」

    昨年秋に開催されたWPC TOKYO 2006では、9万人の来場者から、Lenovo 3000がベストセレクション製品であるとの評価を受けた。来場者からは、価格設定と、機能、性能のバランスが良いという評価を得た。つまり、コストパフォーマンスが高く、多くのユーザーから選択していただける仕様となっていることを感じていただけた。この時を振り返ると、競合他社の展示が少なかったこともあり、Lenovo 3000をじっくりと来場者に見ていただける機会になっていたことか見逃せません。

    触れていただくことで、Lenovo 3000の良さが、ようやく伝わる。これまでは、なかなかそうした機会が少なかったんです。「どこにいけば、Lenovo 3000を見ることができるのか」という問い合わせがあっても、なかなかそれに明確な回答ができなかった。その点でのもどかしさがありました。ここにも、我々のメッセージが伝わりにくい状況になっていた反省があります。

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