【レポート】
東京工業大学のTSUBAMEシステムは38.18TFlopsを達成して2006年6月のTop500で第7位にランキングされ、35.86TFlopsの地球シミュレータを抜いて国内最高性能の座についたスパコンシステムである。同大学を訪問し、このスパコンシステムの構築を主導された東京工業大学学術国際情報センターの松岡聡教授と、西川武志特任助教授、遠藤敏夫特任講師にお話を伺った。
TSUBAMEはTokyo-tech Supercomputer and Ubiquitously Accessible Mass-storage Environmentの頭文字を集めた名称で、東工大の学内の公募で決められたとのことである。また、ツバメは東工大の校章でもあり、それにちなんだ命名である。
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東京工業大学の校章。白の部分が工の字、大の字がツバメにスタイル化されている。 |
物理的なTSUBAMEシステムは、8個のデュアルコアOpteronを搭載するSunのX4600サーバを655台、500GBのディスクを48本収容するX4500サーバを42台とNECのRAID6のストレージをVoltaireのInfiniBandスイッチで接続したシステムとなっている。また、655台のX4600の内の360台にはClearSpeed社の計算アクセラレータボードを搭載している。更に、学内IT化のための数十台のX4100サーバもTSUBAMEシステムの一部である。
ハードウェア的には、TSUBAMEは、低電力、高性能なx86マルチコアプロセサの採用でコストと電力を抑えて高性能を実現し、それを使いやすい大きなシェアードメモリマルチプロセサ(TSUBAMEの場合、16コアでメモリ共用)とし、これに大容量のディスクを加えて、それらを高性能のネットワークで繋ぐという設計思想である。また、計算ノードはアクセラレータを接続したハイブリッド構造として、更に性能/電力を改善している。
このシステムの構築に主導的役割を果たされた東工大の学術国際情報センター(Global Scientific Information and Computing Center:GSIC)の松岡教授の考え方は、「スパコンが一部の専門家だけが使える孤高のシステムであってはならない。みんなが手軽に使えてメリットを享受できるシステムであるべきである。また、計算センターは次々と新たなスパコンユーザを増やして、それに応じてシステムも増強していくというポジティブなスパイラルを作るビジネスモデルであるべき」というもので、TSUBAMEは「みんなのスパコン」を標榜している。
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