【レポート】

DellとLenovoがPCの無料回収開始 - 中国におけるリサイクル・環境保全取り組みの現状

2 中国における環境保全取り組みの現状

    清水華  [2007/01/04]

    中国における電子・電機製品リサイクル

    国家統計局の統計によると、中国はテレビ保有量で3.5億台。冷蔵庫、洗濯機、PC、携帯電話はそれぞれ1.3億、1.7億、2,000万、そして1.9億台に達している。これら電子・電機製品の多くは1980年代中後期に家庭に入ったもので、10~15年のライフサイクルで推定すると、2003年から毎年最低500万台のテレビ、400万台の冷蔵庫、500万台の洗濯機、200万台のPC、ならびに1,000万台の携帯電話を廃棄処分しなければならなくなる。技術革新と市場の拡大にともない、中国では廃棄物による環境問題が深刻しつつあるのだ。

    中国は2006年3月に「電子情報製品の汚染抑制に関する管理弁法」を公布。2007年3月1日からは、PC、携帯電話、CD/DVDなどIT製品全般にわたり、「電子情報製品に含まれる有毒有害物質の限定量に関する要求」、「電子情報製品の汚染抑制標識に関する要求」、「電子情報製品に含まれる有毒有害物質の測定方法」の、3つの業界関連基準を施行していく。

    こうした廃棄物の回収・リサイクルと監督管理について、昨年8月、国家環境保護総局、科学技術部、信息産業部ならびに商務部が連名で、「廃棄家電電子製品の汚染防止技術政策」を発表。廃棄電子・電機製品による汚染防止にかかわる指導原則を設定し、「汚染者責任」のコンセプトの下、製品生産者、販売者、消費者が廃棄製品汚染防止の責任を負うことを明確にした。

    また、国家発展改革委員会が作成し、中国では初となる「廃家電電子製品回収リサイクル管理条例」はすでに審査段階に入っており、今年度初めにも採択、実施される見通しだ。

    中国国家環境保護総局 汚染抑制司の樊元生司長は、「政府は電子廃棄物汚染の問題を非常に重視している。広東省貴嶼などの地域で、電子・電機廃棄物汚染防止活動は一定の成果を得てきたが、未だこれらの廃棄物を回収する体系が構築されておらず、リサイクルの段階での二次汚染対策ができていない。このため、わが国の国情に相応しい生産者責任制度を早急に検討し、規範化したリサイクルシステムを築き、廃棄電子電機製品を、環境に負荷をかけない方法で処理できる企業を育成しなければならない」と述べ、あわせてDellなどのPC回収サービスが中国の電子・電機廃棄物の回収や生産者責任制の立法に貴重な経験をもたらしていると高く評価した。

    DellやLenovoなどの大手PCメーカーが中国で実施している回収サービスが、他企業の電子・電機製品の回収や、リサイクルへの積極的参加を促し、引いては電子・電機製品回収産業チェーンの整備を促進、環境保全に寄与するよう期待されている。

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