【インタビュー】

Rambus Developer Forum Japan 2006 - XDR DRAM、PCIeの将来など、インタビュー編

1 PCI Express高速化の上限

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Rambus Developer Forum(RDF) Japan 2006終了後に、RambusのRich Warmke氏(Photo27)にインタビューを行う機会があったので、本稿ではその模様をお届けしたいと思う。基調講演などでの疑問を色々ぶつけるのに大変良い機会であり、このあたりを中心に色々話を伺うことが出来た。なお、RDFの基調講演やトラックセッションについてはこちらのレポートをご覧いただきたい。

Photo01:米Rambusの製品担当ディレクター(Marketing Director, Platform Solutions Group)であるRich Warmke氏。

インタビュー

Q:まず一般的な質問から始めたいと思います。PCI Express Gen2の信号速度は5Gbpsに、XDR DRAMは8Gbpsに達しています。一般的に電気信号の上限は10ないし12Gbpsと言われていますが、どのあたりが上限になると思いますか? RAMBUSは電気信号を扱う会社な訳ですが、御社から見てどのあたりが上限なのでしょう?

A:私自身は、電気信号は10/12Gbpsよりもっと高速化できると思う。勿論これはシステムに関係する。つまりPCBの材質やパッケージの種類、電気的な歪み、コネクターの有無やこれによるCrosstalk、非常に幅広い範囲のCircuit Designが関係してくる。ただ例えばこれを解決するEqualizationやCrosstalk cancellation、などなどの非常に良いAnalog Circuit Designがある。この話をする場合、チップデザイナーが信号の高速化にどの程度のコストを費やしたいか、にもよる。ご存知の通り、3つの大きな物理現象が関係してくる。Signaling、Crosstalk、それとSimultaneous Switching。この3つの要素をSystem Designerはうまく解決しなければいけない。またSurface EffectとかAttenuation、Refrectionなども問題になってくるだろう。ただ私は、こうした問題はいずれも10ないし12Gbps以上に信号を高速化する際の重大な障害にはならないだろうと思う。RAMBUSは多分こうした問題を解決できるだろう。

Q:本日の基調講演の中で、RAMBUSがPCI Express Gen3、10GHzのスピードの開発を始めたという話がありましたが、実際のところこれは可能なんでしょうか?

A:勿論!

Q:今貴方は、10~12Gbpsでは色々な問題は出てくるという話をしていましたが、PCI Express Gen3はまさにその10~12Gbpsに達するわけです。具体的にはこれらをどう解決してゆくのでしょう?

A:良い質問だ(笑)。我々は既に公開した様々なTechnologyを持っており、信号を10Gbpsまで高速化することは可能だ。進化したEqualization TechnologyやDifferential Signaling / Embedded Clockなどだが、10GbpsというのはDurableな数字だ。更にまだ公開していない様々なCircuit Implementationもある。System Desing上の要求にも関係してくるが、基本的には10Gbpsというのは可能な範囲だと信じている。

Q:かつてPCI-SIGのメンバーと話をしたのですが、PCI Express Gen2は当初6.25GHzを目指していましたが、最終的に5GHzに落ち着きました。それはTiming BudgetとかZitterなどの問題を解決するために必要だったという話だったのですが、ここから考えると10GHzというのは非常に困難な感じを受けるのですが。

A:確かに非常に困難であると思う。思うが、現実的に可能(Durable and Possible)だと思う。

Q:これに関係する話ですが、信号の多値化、例えばPAM4とかPAM16とかですが、こうした技術をバスに利用する可能性はあるでしょうか? 今のところ通信、例えばGbEとか10GbE、あるいは様々なWirelessでは多値化信号を使っています。が、バスに関しては今のところBinary Signalingのみです。将来的に、多値化信号を使ったバスというのはありえるでしょうか?

A:可能ではあるが、ただ10Gbpsのレベルではそうした技術は不要だと考えている。10GbpsはBinary Signalingで実現できるだろう。ただ、例えばChip-to-Chipの領域でも多値化した信号を使う事は可能だ。ただこれを行うと、複雑さやレイテンシが増すことになる。個人的には、近い将来の範囲ではこれらは不要だと思う。勿論長期的、つまり10Gbpsとか20Gbpsを達成した後には、これらの技術はもっと現実的になってくるだろう。レイテンシや複雑さ、コストやシステムの要望などとの兼ね合いではあるのだが。別のテクニックは、擬似差動(Pseudo-Differential)信号などを使った多値化だろう。無線の世界などでもしばしば使われるもので、Multi-Voltageを利用することになるが、これはこれでまた別の可能性がある。

Q:ただこれも短期的には不要だ、と?

A:それは消費電力やレイテンシなどとの兼ね合いになる。短期的には必要ないと考えている。

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インデックス

目次
(1) PCI Express高速化の上限
(2) 次世代DDRメモリにRAMBUSのテクノロジを
(3) Graphics Memoryにも採用? XDRはPS3だけじゃない
(4) PCI Express Gen2はいつ立ち上がるのか
(5) RAMBUSが携帯機器のマーケットに

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