【インタビュー】
HP Integrity事業において、2006年は、日本ヒューレット・パッカードは、大きな成果をあげた1年になったといえよう。
同社では、Itaniumを搭載したIntegrityサーバとともに、PA-RISCを搭載したHP9000を出荷しているが、2006年には、この出荷比率が大きく逆転。直近ではIntegrityサーバの出荷比率が8割近くに到達しているという。
「Integrityサーバへの戦略的移行が、着実に成果をあげた1年。それが2006年だった」と語るのは、日本ヒューレット・パッカードのエンタープライズストレージ・サーバ統括本部ビジネスクリティカルサーバ製品本部OEプロダクトマーケティング部・栄谷政己部長。続けて、「Integrityサーバの高い信頼性、仮想化をはじめとする先端技術への柔軟な対応、そして、UNIX分野において、長年に渡ってトップシェアを維持している経験と安定した強みが、多くのユーザーに理解された1年でもあった」と語る。
事実、Integrityサーバは、この1年で大きな進化を果たした。
開発コードネームで「Montecito」と呼ばれた、デュアルコアのインテルItanium2プロセッサ9000番台の採用、およびHPが独自に開発したハイエンドセルベースサーバ向けチップセット「HP sx2000」、ミドルおよびローエンド向けチップセット「HP zx2」の搭載によって、大幅な性能向上とともに、信頼性を実現。また、HP-UX、Linux、Windowsという、3つの業界標準OSの搭載による柔軟な統合環境の実現。仮想化技術であるHP VSE(HP Virtual Server Environment)を核に、パートナー製品と融合した仮想化環境での先進の提案。さらには、HP System Insight Manager(SIM)、OpenView管理ソリューションをはじめとした運用管理技術における進化も、2006年の大きな特徴だといえる。
また、継続性に対しても、大きな歩みが見られた1年でもあった。
米ヒューレット・パッカードは、Itaniumアーキテクチャーの普及促進に向けて、2010年までに合計100億ドルを、研究、開発、設備投資などに投資すると発表。さらに、今後5年間にわたって、毎年10億ドル以上の投資をIntegrityサーバ関連に当てることを明らかにした。また、米ヒューレット・パッカードとオラクル、インテルの3社は、HP IntegrityサーバおよびHP-UXのプラットフォーム上において、Oracle10gのOracle DatabaseやOracle Fusion Middlewareなどを、最優先に対応していくことで協業すると発表したほか、NEC、日立製作所、HPの3社は、UNIX仮想化の環境整備に関する共同プロジェクトを発足し、HP VSEに基づいた協業に取り組んでいくことを明らかにした。
このように、Integrityサーバに関して、将来に渡って継続的な投資が行われることが明らかになり、それに対して、ユーザーが高い評価を与えた1年であったともいえよう。
技術的進化や、将来に渡る継続的な投資が最も大きく影響したのが、レガシーマイグレーションの分野であったといえよう。
栄谷部長は、「レガシーマイグレーションが加速した1年」と位置づけるが、それは、大きく2つの意味がある。
ひとつは、その名の通り、メインフレーム、オフコンといった固有システムからの移行だ。
メインフレームやオフコンといったレガシーが数多く存在する日本の市場においても、オープン化は、まさに本流といえる流れになっている。Integrityは、ミッションクリティカル性、安定性、俊敏性、そして、スケーラビリティという点で、レガシーシステムに引けを取らない、あるいはそれを上回る製品であることが、ここ数年実証されてきている。それは、HP自らが、80か所のデータセンターを6か所に統合する上で、Integrityサーバを活用し、運用コストの削減と安定稼働を実現しているといった経験からも明らかだ。
また、長期間に渡って投資を続けることを、HPが改めてコミットしたことや、単一の窓口で、サーバ、ストレージ、ミドルウェアに至るまでの製品を提供できる体制が整っていることなども、レガシーマイグレーションを推進する上では大きな力となっている。
もうひとつのレガシーマイグレーションが、HP9000シリーズからの移行だ。
これは、世代を変えるという広い意味で、レガシーマイグレーションと位置づけることができるだろう。DEC時代からのTrue64から、HP-UXへの移行も同様に、世代を変えるという意味でレガシーマイグレーションのひとつだといえる。
HP-UX11iでは、PA-RISCとItaniumアーキテクチャー間で、データ、ソースコード、バイナリの互換性を実現しているほか、同一のハードウェア筐体内で、既存のPA-RISCアーキテチクャーから、Itaniumアーキテクチャーへと移行が可能なため、過去の投資を無駄にすることなくマイグレシーョンを図れることも、HP9000からIntegrityへの移行を促進する要因となっている。
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