【レポート】

OCZ Summit 2006で見つけたあれこれ - オーバークロックしてみたくなる?

    石川ひさよし  [2006/12/19]

    OCZ Technologyが開催した「OCZ Summit 2006 APAC」では、既にお伝えしたASUSTeK、Shuttle、Universal abitのほかにも、Albatron、BIOSTER、DFI、GIGABYTE、SiSが参加し、プレゼンテーションや製品展示をおこなっている。本稿では、そのなかから特に注目の製品をピックアップしてご紹介しようと思う。

    ASUSTeKからはハイエンドゲーマー・オーバークロッカー向けのマザーボード「R.O.G.シリーズ」の新製品で、Intel P965チップセットを搭載した「COMMANDO」。基板むき出しのままテストするオーバークロッカー向けに、マザーボード上に電源・リセット・CMOSクリアのスイッチ、I/OパネルにはPOST表示用の液晶ディスプレイ「LCD Poster」などを装備。ゲーマー向けにはヒートパイプによるファンレス静音設計のチップセット冷却システムや、2本のPCI Express x16(形状)スロットによるATIのCrossFire対応などを搭載する。拡張スロットは、PCI Express x16×2(16+4レーン)、PCI Express x1×1、PCI×4といった構成。

    P965チップセットを搭載したR.O.G.シリーズ新製品「COMMANDO」

    最大でFSBが2280MHz、メモリが1300MHzまでオーバークロック設定可能

    COMMANDOが搭載する各種機能

    オーバークロックユーザーやゲーマー向けにターゲットを絞ったハイエンド製品

    このCOMMANDOを用いたオーバークロック実験も行われた。実験を行ったのはOCZ Technology Technical Marketing SpecialistのTony Leach氏。マザーボード以外の実験機材の構成はメモリがOCZのFlex-XLC、CPUがCore 2 Extreme X6800など。Windows XPの起動に成功した際の設定は、コア電圧を1.45V、ノースブッリッジ電圧を1.6V、メモリ電圧を2.5Vに昇圧し、ベースクロックは326MHzなど。CPUクロックは3586.5MHz、メモリクロックは1304MHzを記録した。

    オーバークロック実験に使用された機材

    実験時のBIOS設定。ベースクロックは326MHz

    メモリは1304MHzで駆動

    CPUは3586.5MHz

    GIGABYTEは新製品「GA-N680SLI-DQ6」を紹介した。チップセットはnForce 680i SLI。拡張スロット構成は、PCI Express x16×3(16レーン×2+8レーン×1)、PCI Express x1×1、PCI×3。オンボード機能では、2Gbps×2系統のチーミング(Teaming)が可能な計4ポートのGbE、計10系統のSATAなどを搭載した高付加価値モデルだ。また、この製品では、従来からのヒートパイプによるファンレスのチップセット冷却システム「Silent Pipe」に加え、CPU冷却用に「Crazy Cool」を搭載する。ボードをよく見ると、Silent Pipeの一部であるレギュレータ付近の銅製ヒートシンクから、さらにヒートパイプが延長されており、マザーボードの左上端に用意された切り欠きから、裏側へと引き込まれている。このヒートパイプは最終的にCPUソケット裏に設けられた銅製ヒートシンク「Crazy Cool」に結ばれ、CPUの熱をマザーボード基板を通じ裏側からも冷却する役割を担っている。

    Clazy Coolを搭載するnForce 680i SLI搭載マザーボード「GA-N680SLI-DQ6」

    Clazy CoolはPCB基板の熱を冷却する

    3本のPCI Express x16スロットも特徴

    ボードの一角に切り欠きを用意しヒートパイプが結ばれている

    SiSはCore 2 Duo・Core 2 Quadに対応するとされる最新チップセットSiS671FX/968を紹介した。SiSのチップセットは、どちらかと言えばローエンド向けという認識が強くなってしまっているが、省電力性能という特徴には注目できる。プレゼンテーションでもこの省電力性能に重点が置かれた。まずはノースブリッジに統合されているグラフィックスコア「Mirage 3」の省電力機能。3D等のビデオ関連の負荷が軽くなると、それを検知しビデオコアクロックを1/2に下げるというのだ。また、サウスブリッジ側の省電力機能では、例えばUSBフラッシュからSATA HDDにファイルコピーをする場合、USBコントローラとSATAコントローラの機能ブロック以外のブロックはスリープ状態に入るとされる。こうした省電力の積み重ねで、ファンレスどころかヒートシンクレスを可能にしている。他社チップセットをふり返ると、機能が強化されるに従い消費電力も上昇傾向にある。SiSは他社との差別化という点で、"低消費電力"という道を見つけた印象がある。

    グラフィックコアを負荷に応じて1/2クロックへと下げるMirage 3

    機能ブロックごとに使用しない回路をスリープさせるサウスブリッジ

    SiS671FXを搭載したリファレンスボード

    こちらはAMDプラットフォーム向けのSiS771

    Shuttleは、同社らしからぬデザイン(?)のストレージタワーPCを展示。ATXミドルタワーサイズの白いきょう体を持ち、デジタルホームにおけるストレージタワーとしての役割を意識した製品と紹介された。OCZ、ASUSとの共同プロデュースによる「9012」のような、ATXにしてはコンパクトなきょう体の前面には、複数の5インチベイが確認できる。無骨になりがちなストレージタワーだが、スマートなデザインでコンパクトにおさめられているのが、さすがShuttleと言えよう。

    Shuttleらしからぬと言えばらしからぬ、Shuttleらしいと言えばらしい外観のストレージタワーPC

    Albatronブースでは、省スペースなViiv端末を目指すプロトタイプが展示されていた。チップセットはIntel 945GT+ICH7で、CPUにはCore Duo / Core 2 Duo Tシリーズが登載できる。拡張スロットは無し、グラフィックスコアはチップセット統合の機能を利用、電源はACアダプタといった仕様だ。最近のAlbatronは、Socket 754のMini-ITXマザーボードをリリースするなど、スモールPCへの展開が活発。今はまだアクリルきょう体に搭載されたプロトタイプの形だが、今後の製品化に期待だ。

    スリム光学ドライブに2.5インチHDD、SO-DIMMを利用するAlbatonのViivプロトタイプ

    DVI、D-Sub、S端子と、3つの出力を持つという

    そのほか、Universal abitやBIOSTAR、DFIなど、各社がそれぞれオーバークロックデモ機を展示。オーバークロックが各社のハイエンド製品における大きな付加価値となっている様子がうかがえる。OCZでは、オーバークロックをエンスージアストのみならず、メインストリームユーザーやエントリーユーザーにも広めようとしている。"自己責任"が原則のオーバークロックが、その機能と簡単さで、一部のハイエンドユーザー以外にもファンを増やせるのか、今後も各社の取り組みに注目だ。

    BIOSTARはオーバークロック向けマザーボードTForce 965PTをデモ

    なんとも怪しげなCPU-Z画面だが、E6300(E6200は間違い)で倍率が6倍、FSBが1822MHzと表示されている

    オーバークロックユーザーにはお馴染みDFIのLANPARTYシリーズの最新作「LANPARTY UT ICFX3200-T2R/G」

    過去のオーバークロック結果と思われる壁紙を表示中だった。それによれば、CPUは3.6GHzでメモリは1066MHzとのこと

    USIグループ傘下となり、abitへとロゴが変更されたABIT

    製品セグメント毎にロゴの一部の色が変わることになった

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