【インタビュー】

原作に匹敵するものを自分で発明できたか? と毎日思う - 神山健治

4 ヒントになった江戸時代 - 『守り人』のキービジュアル

    野口智弘  [2006/12/15]

    「『ゲド戦記』に関しては僕、すごい前に原作を読んで『意外に読みづらかった』っていう記憶しかなくてね。要するに映像汚染を受けてない活字のファンタジーなんですよね。『守り人』以上にハードルが高いと思うんです。だから『宮崎(吾朗)監督は初作品としてよくあれに挑戦したな』と思いますしね。おそらく、まずキービジュアルを作って、そこから逆算していったんだろうと想像するんですが、『守り人』にも同じことが言えて、我々も『なにをキービジュアルにするか?』っていうところからスタートしています。ヒントになったのは江戸時代ですね。原作は見方によっては紀元前っぽくもあるし、欧米風な部分もあるんですが、もうちょっと日本のテイストに持ってきています」

    さて、実際のインタビューはここまでだったが、写真撮影の際にひとつ質問をぶつけてみた。神山氏が大きな実績を残していくにつれて、メディアでの扱われ方が当初の「新進気鋭のアニメ監督」からずいぶん変化してきているような気がしたからだ。

    --神山さん、最近取材で「お父さん」であることを求められていませんか?

    「それは役割として?」

    --「若い子にちょっと言ってやってください」みたいな。

    「うーん……まあ、それもあるかなあ」

    神山氏は、笑顔とも苦笑とも取れない表情でそう言った。次回作『精霊の守り人』は、父性と母性を併せ持つ女用心棒が、幼い皇子に生き方を教える物語だ。

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