【レポート】

クリエイターが創るPhotoshopのイベント - Photoshop world『BIG DEBAT』

1 ユーザーによるPhotoshopのお祭り「Photoshop world」

    笠井美史乃  [2006/11/30]

    Photoshopユーザーのためのイベント「Photoshop world BIG DEBAT conference & expo 2006」が、11月28・29日の両日、東京流通センターにて開催された。日本での開催は今回が2回目だ。イベントを主催するのはNAPPJと月刊「COMMERCIAL PHOTO」誌。NAPPJは、ユーザを対象とした日本独自のPhotoshop情報に関するサービスを提供し、会報誌発行やユーザの為のコミュニティWebサイトを主催している。

    イベントはデザイナー、フォトグラファーなどのクリエイター陣による写真表現や映像制作についてのディベートセッションと、実践ノウハウやワークフローなどについてのエキスポセッションが中心。また、ディスプレイ、プリンタ、ソフトウェアメーカーなどの展示も行われた。

    イベントのオープニングとして米Adobe Systemsのジョン・ロイアコノ氏によるキーノートスピーチと、同じくラッセル・ブラウン氏による「ラッセル・ブラウン・ショー」が行われた。

    満員の会場に雷鳴とどろくオープニング

    開始前から会場はほぼ満員。参加者はほとんどが30代以上のようで、Photoshop中上級者が一層の勉強のために出席しているという様相だ。

    会場が暗くなると突然雷が光り、雷鳴とともにスクリーンにムービーが流れた。

    『天に神あり、地に鬼あり』 - Photoshopの真髄を究めるべく、雄志たちが集まる場所「Photoshop道場」。ここに集う者には、真髄を究めるための秘伝が授けられる……と、時代劇のパロディ風に続く。今こそ"Photoshopの猛者"が雌雄を決する場である、と締めくくられたムービーは、本イベントのテーマ「BIG DEBAT」(DEBATはフランス語でディベート)を示唆する内容だ。

    ステージにはまずNAPPJ代表の鈴木ロウ トーマス氏、COMMERCIAL PHOTOの川本氏が登場。鈴木氏は、堅苦しいカンファレンスではなく、来場者自身が楽しんでセッションに参加してほしいと呼びかけた。このイベントはメーカーによる販促の場ではなく、ユーザーによるユーザーのための「Photoshopのお祭り」なのだ。

    続いて、アドビのクリエイティブソリューション事業部門担当上級副社長ジョン・ロイアコノ氏が壇上に立ち、イベント開催を記念してダルマに目が入れられた。ロイアコノ氏は、サン・マイクロシステムズに約20年勤務した後、半年前からAdobeでクリエイティブソリューション事業部門担当上級副社長に就いているという。Photoshopは「グローバルで動いているひとつのムーブメント」と言え、世界中のどこへ行ってもそれが知られていることがうれしい、と語った。

    ロイアコノ氏が大きなダルマに目を入れる。「○」に「・」のかわいらしい目玉が描かれた

    Photoshopファミリーの新顔「Lightroom」

    ステージはロイアコノ氏にバトンタッチ。まずは現在パブリックβ版が提供されている「Lightroom」の機能デモが行われた。

    ロイアコノ氏は、Lightroomはデジタル画像処理のワークフローにおいてPhotoshopがカバーしていない部分である、数百数千単位の画像の閲覧・管理に特化したものと説明した。

    画像が一覧表示されたライブラリ画面を一見すると、他のソフトでもよくあるインタフェースに見覚えがある気もするが、そこは"Adobe"の名を冠するだけあって、レベルが違う。

    ライブラリ画面。"キーワードスタンパー"ツールで画像をタップしていくだけでタグ付けが可能

    「操作が容易であれば必ず人は使う」と同氏

    ウィンドウは、作業フェーズごとにLibrary、Develop(現像)、Slideshow、Print、Webとタブがわかれている。

    Libraryではタグ付けやレーティングで大量の画像の整理、2~3枚の写真を並べてじっくり比較など、ポジを並べた状態での作業ができる。Printでは、印刷レイアウトの列・行をダイナミックに変更でき、Exif情報やイメージにスカシを追加することもできる。Developでは、トーンカーブやヒストグラム、色相、彩度、輝度もスライダや数値入力で細かく設定が可能だ。

    ロイアコノ氏は、これらの機能がリアルタイム性に優れることを強調した。デジタルの作業においては、パラメータ入力→Enter→結果表示というプロセスがどうしても必要になるが、デモで示された選択・削除・補正など1つ1つの操作感に"手応え"があり、クリエイターにとっては直感で扱える利点がある。このような、道具としての質を高める細部の操作性に、プロ仕様のこだわりが感じられた。

    続いて「Mactel(=Intel Mac)」上で動作する「Photoshop CS3」の一部が披露された。

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