【レポート】

フォークソノミー、マッシュアップ…研究とビジネスのコラボ始まるか? - PLACE+

1 GPS vs Wi-Fi - 位置情報技術としての無線LAN

    美崎薫  [2006/11/28]

    無線LANで位置情報

    11月24日に国立情報学研究所で『PLACE+ 新世代ロケーションアウェア技術 サービスに関するワークショップ』が行われた。

    注目の発表は、既報のソニーコンピュータサイエンス研究所(CSL) インタラクションラボ室長の暦本純一氏らと、東京大学が共同で研究するノートPCやスマートフォンに搭載された無線LAN(Wi-Fi機器)で現在位置を記録できる「PlaceEngine」である。

    PLACE+は、暦本氏と名古屋大学の河口信夫助教授が共同で主催したワークショップである。河口助教授も、同様の無線LANの技術を使った位置情報サイト「Locky.jp」を7月7日にスタート、11月24日にはLocky Toolkit(API)およびデータベースを公開している。

    ソニー(=産)、名古屋大学(=学)共同というだけでなく、APIを公開し、エンドユーザーの参加でものごとを進めようという、Web2.0的なマッシュアップ&フォークソノミーの動きもある。こうした連携の背景には、「黒船」、Googleマップの存在がある。Googleがすべてを飲み込むのか。それともそれ以外の選択肢もある多様な世界が生まれるのか――

    ワークショップには地図サイトや情報サイト関連会社など広い分野から参加があり、今後のコラボレーションがどうなるのか注目である。

    無線LANによる位置情報技術は広まりつつある

    位置情報というと、カーナビや登山用のGPSに代表されるように、屋外でGPSを使うものであると従来は考えられていた。

    位置情報を取得する研究では、国際学会のPervasive 2004で、慶應大学の伊藤昌毅氏がデジタル写真とGPSを組み合わせて地図上に写真をマッピングするシステム「A Framework for Personalizing Action History Viewer(個人の行動履歴ビューアーのためのフレームワーク)」である「mPATH」を発表。東京大学の相澤清晴教授もGPSを使って「Capturing and Efficient Retrieval of Life Log(ライフログ:体験映像の効率的な記録と検索)」を発表していた。

    GPSの最大の問題は、屋内での情報を取得できないことにある。

    それに対して、2000年ごろから、にわかにこの問題を解消する無線LANによる位置情報取得サービスが活発に立ち上がり始めた。

    アメリカではLokiというサービスががすでに800万アクセスポイントの位置情報を蒐集しているという。マイクロソフトもWindows Live Localをスタートしている。

    無線LANによる位置情報のポータルサイトは急速に増えているのである。

    マイクロソフトの携帯音楽プレイヤー「Zune」は、無線LAN機能を搭載している。そう、機器も増えているのだ。

    無線LAN位置情報システムの歴史

    GPSと無線LANの比較。ほとんど遜色ない

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