【レポート】

海賊版VCDから違法ネット配信の時代に歯止めなるか - 中国初の正規無料映画サイト「夸克電影網」が開通

1 映画の制度に変化をもたらすインターネット

    西山楓  [2006/11/25]

    美銘伝播集団傘下、夸克電影網総裁の李※揚氏がこのほど、著名な映画監督である李少紅、王超、王光利の三氏らと共に、中国初の正規無料映画サイト「夸克電影網」開通のボタンを押した。第一ラウンドで上映される映画には賈樟柯の『世界』、『東』、『三峡好人』などが含まれる。

    李氏によれば、このサイトは毎週もしくは毎日というペースで何千本、何万本という正規版映画をオンライン観賞用に提供、その第一ラウンドでは賈樟柯監督のシリーズ作品を押し出すという。夸克網はまた、映画『父子(親子)』の単独ネット配信権を獲得した。サイト開設式の晩には海賊版の撲滅を願う「破氷」の儀式が行われ、著作権保護部門の関係者や李少紅監督らゲストが「破氷槌」を高々と挙げ、「海賊版」と記された氷の彫刻を打ち砕き、海賊版撲滅の気勢を上げた。

    P2P技術の成熟と応用の進化につれ、映像配信コンテンツビジネスが台頭してきた。いまでは、帯域幅が比較的狭いブロードバンド接続条件下でも番組の配信が可能となり、これと同時に、配信コンテンツのリソースをめぐるビジネスチャンスが現れてきたのだ。創業10年を超えるメディア運営企業として、美銘伝播集団は2005年、当該分野への進出をきっかけに、正式に配信コンテンツビジネスに乗り出したのだった。

    脅威は海賊版VCDからネットの違法配信に

    科学技術の発展に伴い、ハイテク技術が100年の歴史をもつ映画に新たな変化をもたらした。中国でも、テレビ、ビデオ、VCD及びネットワークの普及に伴い、映画館へ映画を観に行く人はますます少なくなっている。大都会では、むしろ家でインターネットに接続して映画を鑑賞することが新しい娯楽方式となっている。いながらにして、最も新しく、最もエキサイティングな映画を観ることができる。しかしその反面、ネットワークで配信される映画の海賊版問題が日増しに深刻になってもきている。

    映画の海賊版といえば、人々はまず録画製品の海賊版を思い浮かべるだろう。しかし、デジタルとネットワークの技術は日進月歩で発展しており、映画の配信方式にも天地がひっくり返るような変化がもたらされた。人々がネットワークを通じて映画を楽しんでいるうちに、大量の海賊版映画も、ネットワークを通じて人々の生活に入り込んできたのだ。

    いまでは、新しい映画が映画館でロードショーにかけられるようになった時、配信者たちがもっとも頭を悩ませるのは、天地を覆い隠すほどに多い海賊版VCDやDVDだけではない。

    むしろ、Webサイトで極めて安く、もしくは無料で提供されている映画のダウンロードサービスのほうが彼らをより悩ませている。事実上、なんの権利も持たずに映画や音楽、ソフトウェアなどを配信したり、ダウンロードサービスを提供するサイトは星の数ほども存在している。国家版権局はネットワーク環境での権利侵害や海賊版行為に対し強い態度で臨んでおり、継続的にネットワークにおける権利侵害や海賊版撲滅をめざしたアクションプランを展開していくとしている。ネットワークにおける海賊版撲滅、映画を含む知的財産権を効果的に保護することは極めて重要な問題。最終的には、社会全体で著作権保護意識を引き上げ、法律、法規によって知的財産権を保護していかなければならない。

    ※は王へんに路

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      イチオシ記事

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン