【レポート】

マイクロソフト、Windows Vista日本語版の新機能を紹介

    大川淳  [2006/11/22]

    マイクロソフトは、新OS「Microsoft Windows Vista」日本語版の開発を完了、製品版を公開し、主要な機能の詳細について解説した。ユーザーインタフェース、セキュリティ、画像/音声コンテンツ処理、モバイル対応などの点で、新しい機能が盛り込まれている。

    同社は、「Windows Vista」はユーザーインタフェースがよりわかりやすく、簡単に使える、と強調する。まず、Windows Media Player、Windows Update、Windowsフォトギャラリーなどのアイコンと起動音を刷新した。また、「Windows Aero」と「ガジェット」も大きな特徴だ。「Windows Aero」は、画面上に表示される「ウィンドウ」が半透明状になっていることで知られるが「グラフィックスのリソースをうまく活用して、CPUの負担を軽減している」点も注目される。デスクトップ上で時計、カレンダー、付箋などの機能を提供する「ガジェット」は現在107種がダウンロード可能だ。

    Windowsフォトギャラリーは、日付、タグで簡単に整理することができる

    デスクトップ上のガジェット

    パフォーマンスをチェックする「Windows エクスペリエンス インデックス」は、パソコンのハード/ソフトについて、そのパフォーマンスを示す指標で、「スコア」が表示される。利点としては、ハード面では何を補強すればパフォーマンスが向上するのかがわかりやすくなる。ソフト面では、「スコア」を基準にして、そのパソコンの性能に最適なソフトがわかるという。

    パフォーマンスをチェックする「Windows エクスペリエンス インデックス」

    「Microsoft Windows Vista」は、最上位版「Windows Vista Ultimate」、企業向けの最上位版「Windows Vista Enterprise」、企業向けの「Windows Vista Business」、家庭向けの「Windows Vista Home Premium」、ビギナー向けの「Windows Vista Home Basic」が用意される。「Windows Vista」に必要な条件は、「Windows Vista Ultimate」「Windows Vista Business」「Windows Vista Home Premium」では、CPUが32/64ビットでクロック周波数は1GHz以上、システムメモリは1GB以上、HDD容量は40GB以上で、少なくとも空きが15GB以上、グラフィックスアクセラレータは「Windows Aero」対応で128MB以上のビデオメモリ、などとされている。

    Windows Vista稼動に必要な条件

    パソコンからパソコンへとデータや設定情報を容易に移行することができる転送ツールも紹介された。今後発売される予定の、両端にUSB端子を備えた専用の転送ケーブルにより、システム、プログラム設定のほか、ドキュメントや画像などを移動させることが可能になる。

    マルチメディアコンテンツ管理では、Windowsフォトギャラリーは、静止画だけでなく動画も扱うことができるとともに、日付、タグで簡単に整理することが可能。そのほか、検索機能も強化、さらにDVD作成ツールのWindows DVDメーカーとの連携機能もあり、高精細ビデオにも対応したビデオ作成ツールのWindowsムービーメーカーも標準搭載した。音楽・動画コンテンツを扱う「Windows Media Player 11」では、アルバムジャケットの画像表示ができるなど、蓄積しているデータを視覚的にわかりやすく整理できるようにしている。

    データ転送のためのケーブルが用意される

    音楽データの表示は、アルバムジャケットの画像でも可能に

    一方、セキュリティ機能強化も大きな眼目だ。現行のWindows XPが登場してから5年、インターネットのブロードバンド化、利用環境の洗練化により、利便性は格段に向上したが、その分、システムへの脅威となる要素も増えた。Windows XPでは主として、外部からの攻撃に対する危険性の低減化を図っていたわけだが、Vistaではスパイウェア、フィッシングサイトなど悪意のあるサイトへの対策や、ノートパソコンなどを盗まれたり、紛失した場合の対策、情報持ち出し、ファイル交換ソフトに対する制御といった点に注力している。

    フィッシングサイトの疑いありとの警告

    フィッシングサイトと認識されると、明確にブロックされる

    従来、Windowsでは起動に時間がかかることが大きな課題の1つだったが、同社は「Windows Vista」で「電源を入れてから数秒で起動する」としている。また、モバイル環境への対応では、起動時間の短縮、バッテリ駆動時間、設定の一元化などに配慮している。新たな電源管理機構として「スリープモード」が採用された。デスクトップ機でも対応しているが、ノート機ではやや仕様が異なる。スタンバイから休止状態に移る際、18時間経過するか、あるいはバッテリの容量が少なくなってきた場合、データをメモリからHDDに移動させる。さらに、ノートパソコンを閉じたまま、メールや情報を確認でききる「Windows Slideshow」機能も搭載した(この機能に対応したハード製品が必要)。

    スリープモードで、モバイル環境での使用を支援

    ノートパソコンの天板に設けたサブディスプレイから情報確認できる機能は、携帯電話さながら

    モバイルでの使用設定を容易にするWindowsモビリティセンター

    ユーザーアカウント制御の機能

    同社は「Windows Vista」、次期Office製品群「the 2007 Microsoft Office system」をボリュームライセンス利用の企業向けに順次提供を開始、2007年1月30日には一般向けに発売する。およそ5年ぶりのWindows世代交代が目前に迫ってきた。

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