【レポート】
マイクロソフトは、新OS「Microsoft Windows Vista」日本語版の開発を完了、製品版を公開し、主要な機能の詳細について解説した。ユーザーインタフェース、セキュリティ、画像/音声コンテンツ処理、モバイル対応などの点で、新しい機能が盛り込まれている。
同社は、「Windows Vista」はユーザーインタフェースがよりわかりやすく、簡単に使える、と強調する。まず、Windows Media Player、Windows Update、Windowsフォトギャラリーなどのアイコンと起動音を刷新した。また、「Windows Aero」と「ガジェット」も大きな特徴だ。「Windows Aero」は、画面上に表示される「ウィンドウ」が半透明状になっていることで知られるが「グラフィックスのリソースをうまく活用して、CPUの負担を軽減している」点も注目される。デスクトップ上で時計、カレンダー、付箋などの機能を提供する「ガジェット」は現在107種がダウンロード可能だ。
パフォーマンスをチェックする「Windows エクスペリエンス インデックス」は、パソコンのハード/ソフトについて、そのパフォーマンスを示す指標で、「スコア」が表示される。利点としては、ハード面では何を補強すればパフォーマンスが向上するのかがわかりやすくなる。ソフト面では、「スコア」を基準にして、そのパソコンの性能に最適なソフトがわかるという。
「Microsoft Windows Vista」は、最上位版「Windows Vista Ultimate」、企業向けの最上位版「Windows Vista Enterprise」、企業向けの「Windows Vista Business」、家庭向けの「Windows Vista Home Premium」、ビギナー向けの「Windows Vista Home Basic」が用意される。「Windows Vista」に必要な条件は、「Windows Vista Ultimate」「Windows Vista Business」「Windows Vista Home Premium」では、CPUが32/64ビットでクロック周波数は1GHz以上、システムメモリは1GB以上、HDD容量は40GB以上で、少なくとも空きが15GB以上、グラフィックスアクセラレータは「Windows Aero」対応で128MB以上のビデオメモリ、などとされている。
パソコンからパソコンへとデータや設定情報を容易に移行することができる転送ツールも紹介された。今後発売される予定の、両端にUSB端子を備えた専用の転送ケーブルにより、システム、プログラム設定のほか、ドキュメントや画像などを移動させることが可能になる。
マルチメディアコンテンツ管理では、Windowsフォトギャラリーは、静止画だけでなく動画も扱うことができるとともに、日付、タグで簡単に整理することが可能。そのほか、検索機能も強化、さらにDVD作成ツールのWindows DVDメーカーとの連携機能もあり、高精細ビデオにも対応したビデオ作成ツールのWindowsムービーメーカーも標準搭載した。音楽・動画コンテンツを扱う「Windows Media Player 11」では、アルバムジャケットの画像表示ができるなど、蓄積しているデータを視覚的にわかりやすく整理できるようにしている。
一方、セキュリティ機能強化も大きな眼目だ。現行のWindows XPが登場してから5年、インターネットのブロードバンド化、利用環境の洗練化により、利便性は格段に向上したが、その分、システムへの脅威となる要素も増えた。Windows XPでは主として、外部からの攻撃に対する危険性の低減化を図っていたわけだが、Vistaではスパイウェア、フィッシングサイトなど悪意のあるサイトへの対策や、ノートパソコンなどを盗まれたり、紛失した場合の対策、情報持ち出し、ファイル交換ソフトに対する制御といった点に注力している。
従来、Windowsでは起動に時間がかかることが大きな課題の1つだったが、同社は「Windows Vista」で「電源を入れてから数秒で起動する」としている。また、モバイル環境への対応では、起動時間の短縮、バッテリ駆動時間、設定の一元化などに配慮している。新たな電源管理機構として「スリープモード」が採用された。デスクトップ機でも対応しているが、ノート機ではやや仕様が異なる。スタンバイから休止状態に移る際、18時間経過するか、あるいはバッテリの容量が少なくなってきた場合、データをメモリからHDDに移動させる。さらに、ノートパソコンを閉じたまま、メールや情報を確認でききる「Windows Slideshow」機能も搭載した(この機能に対応したハード製品が必要)。
同社は「Windows Vista」、次期Office製品群「the 2007 Microsoft Office system」をボリュームライセンス利用の企業向けに順次提供を開始、2007年1月30日には一般向けに発売する。およそ5年ぶりのWindows世代交代が目前に迫ってきた。
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