【レポート】

今年は垂直離着陸コンテスト、民間宇宙機の祭典「X PRIZE CUP」開催される

5 来年の目玉は「Rocket Racing League」

    箱田雅彦  [2006/11/17]

    さて、来年のX PRIZE CUPの目玉になりそうなのが、ロケットエンジンを積んだ飛行機で行われる空のF1レース「Rocket Racing League(ロケット・レーシング・リーグ、RRL)()」だ。昨年に計画が発表され、今年はレース用機体のお披露目となった。また、これまで「X-Racer」と呼ばれてきた機体は公募によって「Thunderhawk」と名づけられた。エンジンは昨年デモ飛行を行った「EZ-Rocket」の2つから1つになっているが、機体メーカーのスタッフによれば「よりパワフルになっている」とのことだ。そのほかにも機体の下についていた容器のようなものがなくなったりして、全体的に精悍さが増している。昨年見たときはやはり実験機っぽく「かっこいい」感じではなかったのだが、見た目も重要な分野だけにデザインに関しても手を入れてきている。

    RRLの機体「Thunderhawk」

    RRLは高度・幅が約1.5km、長さが約3kmほどの空間に仮想的に設置されたコースをGPSを駆使して疾走する空のレースだ。レースでは給油のためのピットインもある。給油システムはRRLのために開発されたもので、そのスピードは約2~3分。ロケットエンジンの扱いの難しさを考えれば相当な速さであることがわかる。

    開催場所についてはX PRIZE CUPと同じラスクルーセスが最初のレース場となる予定。その後、将来的には世界中をツアーする計画もある。現在、参戦を表明している2チームのひとつ「Leading Edge Rocket Racing」のオーナー、Dag "Dagger" Grantham氏は「ぜひ日本にも行きたい」と話してくれた。乗り越えなければならないハードルは多そうだが、いつか日本の空を「Thunderhawk」が疾走する姿を見ることも夢ではないかもしれない。その時にはもちろん日本のチームやレーサーが誕生していることを望みたい(現在はまだ日本からの参戦予定はないそうだ)。

    ところで、例えばF1でチャンピオンといえばシャンパンが付き物だ。同様に、アメリカの自動車レース「インディ500」ではチャンピオンはミルクを一気飲みするのが慣わしとなっている。そこで、Grantham氏にRRLでチャンピオンになった時、なにを飲みたいかたずねてみた。

    意外な質問にGrantham氏はちょっと考えこんだ様子だったが、笑顔で顔を上げるとこう答えてくれた。

    「ムーン・ジュースかな?(笑)」

    X PRIZE CUPが終わり、閑散とした会場

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