【インタビュー】
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米セールスフォース・ドットコムのジム・スティール社長 |
SaaS(Software as a Service)は、インターネットを通じて、CRM(Customer Relationship Management)を中心に、アプリケーションをサービスという形式で供給、基本的にユーザーは月ごとの使用料を支払う、という形式の事業で、最近、急速に成長している。その起爆剤ともいわれるのが、米セールスフォース・ドットコムだ。同社の健闘は、主要なソフトベンダーに影響を与えた。市場で支配的な力をもっているさまざまな企業がSaaSに取り組み始めている。この領域の先駆けである、米セールスフォース・ドットコムのジム・スティール社長にSaaSの現況と同社の戦略を聞いた。
--SaaS型の強みとは何か。
伝統的ソフトの市場は、ソフトのランニングコストが高くつく。維持、管理、運用、アップグレードなどにかかるコストは、導入費の7-10倍もする。オンデマンドの世界では、ソフトのコストそのものを少なくとも半分に節約することができる。これらのようなランニングコストは、導入費の1.5-2倍程度に収まる。管理にかかわる、複雑化している部分は、サービスの供給側で担う。導入に必要な期間も短くてすむ。旧来のCRMは利用率が20-25%といわれるが、オンデマンド型は90%以上だ。これは大きな価値であると考えている。
--CRMでは有力であった米Siebel Systemsを米オラクルが買収して、SaaSを本格展開しはじめた。独SAPもサービスを開始しており、米マイクロソフトも参入する意向だ。この市場に強力な競合が現れた。
マイクロソフト、オラクル、SAPがオンデマンドのCRMに参入すると聞いて、これは良い知らせだと思った。この分野では、いわばゲームに参加する主要なプレーヤーはセールスフォースだけだった。オンデマンドCRMなどきっとうまくいかない。いずれは失敗して倒産するだろう、かつて、大手企業に、こういわれた。ところが、マイクロソフトなど各社が我々に対して競合する意思を示している。彼らの行動は、オンデマンドCRMについての我々の見通しが正しかったことを証明していると考えている。
--彼らは、伝統的なソフト事業からの転換を図っているのか。
90年代の初期に、大型汎用機を核としたビジネスモデルが転換し始めた頃、IBMは新しいクライアント/サーバー型モデルにすぐに移行しようとするのではなく、大型汎用機の利ざやが減少することへの懸念に関心が集中していた。その後、IBMはたいへん大きな損失を出し、そのときになってやっと気づいた。ジョン・エイカーズ会長はルイス・ガースナー会長に交代、IBMは失地を回復するため、分社化に踏み切り、40万人いた従業員を半減、クライアント/サーバー型モデルを導入した。マイクロソフト、オラクル、SAPも、レガシーにこだわっている。基本姿勢はこれまでと同様だ。我々としては、それをただ見守っているのではなく、信頼感を得て、シェアを獲得するために努力している。いまの立場は有利だが、決して当然に、この位置に来ているとは思っていない。
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