【レポート】
新エネルギーに関する最新製品・技術等が一堂に会する「第1回新エネルギー世界展示会」が11日から13日まで、幕張メッセにて開催された。9日より開催の「再生可能エネルギー2006 国際会議」に併せて実施されたもので、今年が第1回目の開催となる。「見て! 触れて! 明日を拓く! 新エネルギー」をテーマに、国内外の200社・団体が出展、会場には海外からの来場者も多数見られた。
まずは、太陽電池で世界シェアトップ(PV News調べ)のシャープから。同社はブースの正面に、来年から販売を開始するという「集光追尾システム」を展示していた。幅4.8m、高さ3.8mの巨大な太陽光発電システムで、システム出力は約2.9kW。2軸の駆動構造も持っており、太陽を追尾することで、効率の良い発電が可能となっている。
このシステムでは、フレネルレンズというものを並べて、小さな太陽電池セルに太陽光を集めている。太陽電池セルには「トリプルジャンクション太陽電池」という高効率(37%以上)のセルが使われているが、これをパネル全体に敷き詰めるとコストが高くなりすぎるため、レンズ層で7×7mmのセルだけに光を集めているというわけだ。
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集光倍率700倍というフレネルレンズ。中央には穴も開いている。このシステムでは、これがびっしりと並ぶ |
レンズ層の下から覗くと、太陽電池セルが並んでいるのが見える。ここに光を当てるため、追尾機構が必須となる |
ただし、空が曇ってしまうとうまく集光できないという問題もあるため、海外の快晴の多い地域での使用を想定しているとのことだ。
人工衛星での技術が応用されているというのが、同じくシャープの多結晶太陽電池モジュール「ND-153AU」。宇宙空間での温度差は数百度にもなり、そのため熱膨張による歪みは地上とは比べものにならないほど大きいが、この製品では、人工衛星用の太陽電池で使われていた「ストレスリリーフ構造」のインターコネクタを採用。この部分に一種の"遊び"を設けることで、モジュールの信頼性を大幅に向上、耐用期間を従来の1.4倍程度にあたる35年にすることができたという。
また、新しい電極構造を採用した太陽電池モジュールの試作品も展示していた。通常のセルでは、2本の電極が表面を平行に走っているが、この影となる部分で発電できないほか、電気抵抗のロスもあった。新構造では、セル表面に細かく電極を張ることで、影の面積を削減、抵抗ロスも小さくできる。従来と異なるのは電極の構造だけなので、コストへの影響は小さく、発電効率を10%向上させるのが目標とのこと。
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