【レポート】

Oracle OpenWorld 2006 - Better Qualityを目指して今後も買収は続く、とOracle Phillips社長

Junya Suzuki  [2006/10/24]

米Oracle社長兼COOのCharles Phillips氏

米Oracle主催のパートナー/デベロッパーカンファレンスの「Oracle OpenWorld(OOW) 2006」が米カリフォルニア州サンフランシスコ市内で10月22日(現地時間)より開催されている。開催初日にあたる22日夜には同社社長兼COOのCharles Phillips氏によるウェルカム・キーノートが催された。

4万人を超える過去最大規模の来場者を集めたOOW 2006は、Oracleにとっても転換点となる。過去数年でJ.D. Edwards、PeopleSoft、Siebel Systemsと大手アプリケーションベンダを一気に買収して取り込んだ同社は、従来のデータベース企業から、バーチカルソリューションを含むアプリケーション事業、アプリケーション同士を連携させるミドルウェア事業もカバーし、急速に統合ソフトウェアベンダの道へと舵を切っている。それぞれのソフトウェア技術をスタック化し、パズルのピースのごとくシステムを積み上げていく。もし足りないピースがあれば、買収や研究開発、パートナーシップでそれを補っていく。これはアプリケーション専業のSAPや、ミドルウェアに比重を置くIBMと比較して、OSこそもたないものの、どちらかといえばすべてを自身で賄うことが可能なMicrosoftに近いアプローチだ。Phillips氏は「これら買収は、すべてより良いクオリティをユーザーに提供するためのもの」と強調し、ユーザーが望むソリューションがあれば、今後も必要に応じて買収は続いていく意向を示した。

オープン戦略を標ぼうしつつも、完全なソリューション(complete)の提供で自身のアプリケーションスタックだけでのシステム提案が可能なOracle。同社が次に目標とするのは、既存ユーザーの資産保護と中小企業市場の開拓だ。エンタープライズアプリケーションを導入する企業では、数年に1回のペースでやってくるアップグレードの手間やコスト、SOX法導入で話題となったコンプライアンスなど、技術や社会情勢の変化に応じて負担を強いられるのが通例だ。「Ownership Experience」をキーワードに、できるだけこれらシステム更新や追加作業をシステマチックに少ない負担で実現するのがOracleの目標である。「Oracle Configuration Support Manager」は、同社からのその回答の1つだ。Oracle Enterprise Managerを通して利用できる同機能は、システム内の各種設定の管理や変更を一括で自動処理し、各種問題の解決を容易にすることを可能にする。

また大企業が顧客の中心であるOracleにとって、中小企業市場の開拓は大きなテーマの1つだ。同市場の攻略に不可欠なのはサポートである。専任の管理者や技術者を持たないことが多い中小企業にとって、システムの複雑さは導入の障害要因となる。前出のConfiguration Support Managerとともに、同社が提案するのがOracle Business Acceleratorsだ。Business Acceleratorsは、同社が従来より提供しているE-Business Suite導入支援を行うソリューションの最新版にあたる。業界ソリューション別にビジネスフローのテンプレート化が行われており、ユーザーは自身の業務に適したテンプレートを選択することでソリューションのスムーズな導入が行える。すべてのアプリケーションを一括で導入する必要はなく、業務規模の拡大に応じて追加でソリューションを導入していけるのもメリットの1つだ。迅速でミニマムコストなシステム展開を求める中小企業ユーザー向けのソリューションだとPhillips氏は訴える。

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