【レポート】
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Fonを立ち上げたスペインの起業家、Martin Varsavsky氏 |
無線LANアクセスポイントを共有するFonは、昨年11月に草の根的にうまれたプロジェクトだ。"ムーブメントを起こそう"とはじまったFonは、その後計画を着実に実行している。Fonを立ち上げたスペインの起業家、Martin Varsavsky氏が10月10日、地元スペイン・バルセロナで開催中の「ETRE 06」で基調講演を行い、自身がFonに込めた野望について語った。
Varsavsky氏は、Fonをはじめようと思ったきっかけを次のように明かす。「自宅では問題なく無線LANを使っているのに、旅行すると無線LANアクセスポイントを探し回り、高い料金を払って利用する。同じようなことを感じている人が自分の無線LANを共有できる仕組みがあれば、もっと便利になるはず」。そこで、Varsavsky氏は昨年11月にスペインでFonを開始した。
Fonの仕組みは、次の通りだ。Fonに参加したい人は、自分の無線LANルーターに専用ソフトウェアをインストールして設定するか、Fonが提供するインストール済みの無線LANルーターを利用する。これにより、Fonコミュニティにアクセスポイントを提供でき、コミュニティのアクセスポイントも利用できる。ユーザーが多いほど、Fonに参加するメリットが増えることになる。
FonではユーザーをFoneraと呼んでおり、Foneraは"Linus(リーナス)"、"Bill(ビル)"、"Alien(エイリアン)"の3種類がある。Linusは無償でアクセスポイントを共有する人、Billは、自分のアクセスポイントに課金(1日3ドル)したい人、AlienはBillのアクセスポイントを利用する人だ。LinusとBillはもちろん、LinuxとWindowsの両OSを開発した2人の名前に由来する。
開始から約1年、Fonは世界各地に広がった。Varsavsky氏によると、世界144カ国に9万4500人以上のFoneroがおり、Fonをインストールした無線LANルーターは2万台以上あるという。最も多いのは米国で、スペイン、ドイツと続いている。また、今年に入り、米Google、米eBay傘下のSkype Technologies、ベンチャーキャピタルらから総額2170万ドルの投資を受けてもいる。
Fonは同時に、少しずつサービスを充実させている。たとえば「Fon Map」だ。Google Mapと統合し、Foneraがどこにいるか(アクセスポイントがどこにあるのか)がすぐに分かるようになった。また、他のFoneraが自分のアクセスポイントにアクセスしたときに表示されるページをパーソナライズすることも可能。GoogleやSkypeボタンを入れたり、自己紹介や自分の近所についての紹介文を書くなど、ソーシャルな要素を取り入れた。
また、9月末にはFon専用無線LANルーターの「La Fonera」の提供を開始した。これまで、無線LANルーターの設定が障害となっていたが、自分のISPが提供するブロードバンドモデムと併用することで、容易にアクセスポイントを提供できるという。
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