【レポート】
次世代のモバイル用電源として期待される燃料電池。むしろ「期待され続けている」と言い替えた方がいいかもしれない。愛知万博などで試験的に使われた事例はあるものの、PCや携帯電話用としてはなかなか製品が出てこない。今年のCEATECでは、展示に各社かなりの温度差があるように感じられたが、そんな中、力が入っていたのが東芝ブース。
東芝は、背面側に燃料電池ユニットを外付けしたノートPCの動作デモと、一体型ノートPCのモックアップ展示を行っていた。燃料電池はダイレクトメタノール(DMFC)方式で、濃度は95%。出力は最大20W程度で、このデモ機では、燃料100ccで10時間程度の動作が可能になっているという。
実用化については、「2007年~08年には何とか市場に出したい」(ブース担当者)という。装着型になるか一体型になるかは、まだ検討中のようだ。
そのほかポータブルデバイスでは、メディアプレイヤーの動作デモと、地デジビューワのモックアップも展示。こちらもDMFC方式で、カートリッジから燃料を継ぎ足して利用する。実用化の際には燃料の供給体制を整える必要があるが、当初は通販を考えているという。製品化の時期については、同様に2007年~08年あたりを狙う。
松下電器産業は、レッツノートの底面に取り付けた燃料電池ユニットのモックアップを展示していた。これは松下電池工業が今年1月に発表したもので、実際に試作機はあるそうだが、展示はモックアップのみだった。方式はDMFCで、ユニットの体積は400ccと比較的小型に抑えられている。
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レッツノートに取り付けられた燃料電池ユニット |
出力は平均13W/最大20Wで、燃料10ccあたりで1時間の駆動が可能(メタノール濃度は非公開)。製品化の時期については未定だが、レッツノートは現在でも10時間クラスの長時間駆動が可能となっており、まだまだリチウムイオンバッテリでいける、ということなのかもしれない。
携帯電話関連では展示は控えめ。NTTドコモは7月に発表したFOMA用の固体高分子(PEFC)方式のマイクロ燃料電池を展示、一方、KDDI(au)のブースには燃料電池は見当たらなかった。
4月に、水とアルミニウムから水素を発生させるPEFC燃料電池を発表した日立マクセルは、その改良版でノートPCの動作デモを行っていた。出力は10Wクラスで変わらないものの、小型化したという。来春までに特定用途用のサンプルを提供し、2008年度の商品化を目指すとのこと。
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